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本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
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3群比較はややこしいけれど: N Engl J Med 2011;36:1273-83.(October 6, 2011)
統計を解説した書籍ではしばしば、2群の比較をモデルとして、理解を図っているものがあります。
でも、実際の論文では、3群比較も登場し、頭がこんがらがってしまうことも...
そんなときは、下線を引いたり、余白にメモしたりすると、わかりやすくなります。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Adjuvant Trastuzumab in HER2-Positive Breast Cancer (N Engl J Med 2011;365:1273-83.)

今回は「ハテナ起点(論文のきっかけとなった疑問)」は明示されていません。強いて言えば、ここの"although"以降でしょうか?

Trastuzumab improves survival in the adjuvant treatment of HER-positive breast cancer, although combined therapy with anthracycline-based regimens has been associated with cardiac toxicity. (N Engl J Med 2011;365:1273-83.)

では、早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

We wanted to evaluate the efficacy and safety of a new nonanthracycline regimen with trastuzumab. (N Engl J Med 2011;365:1273-83.)

論文に"want"というような感情を伴った語が使われるのは珍しいですね。NEJMでも通っているくらいなので、この語の仕様は「あり」なんですね。意外でした。

METHODS

We randomly assigned 3222 women with HER2-positive early-stage breast cancer to receive doxorubicin and cyclophosphamide followed by docetaxel every 3 weeks (AC-T), the same regimen plus 52 weeks of trastuzumab (AC-T plus trastuzumab), or docetaxel and carboplatin plus 52 weeks of trastuzumab (TCH). (N Engl J Med 2011;365:1273-83.)

この3群の中身を押さえておかないと、次が読めません。下線引きでもメモでもいいので、すぐ参照できるようにしておきます。

The primary study end point was disease-free survival. (N Engl J Med 2011;365:1273-83.)

この研究の一次エンドポイントはここ。

RESULTS

At a median follow-up of 65 months, 656 events triggered this protocol-specified analysis. (N Engl J Med 2011;365:1273-83.)

triggered 発生して、(解析を)行うこととなった

No significant differences in efficacy (disease-free or overall survival) were found between the two trastuzumab regimens, whereas both were superior to AC-T. (N Engl J Med 2011;365:1273-83.)

ここでいう"the two trastuzumab regimens"というのは、AC-T plus trastuzumabとTCHのレジメンを指しています。

CONCLUSIONS

The risk–benefit ratio favored the nonanthracycline TCH regimen over AC-T plus trastuzumab, given its similar efficacy, fewer acute toxic effects, and lower risks of cardiotoxicity and leukemia. (N Engl J Med 2011;365:1273-83.)

favor A over B BよりAを好む

いかがでしたか?目だけでなく手でも読むと、わかりやすさがアップすることもありますので、試してみてくださいね。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
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しばらくお休みしておりましたが、その間もアクセスくださいましてありがとうございます。
気づいたら3万アクセスを越えておりました。
重ねて御礼申し上げます。
これからも、ぼちぼち続けていきます。よろしくお願いします。

テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 09:00:03 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
"we"の訳し方
Joy先生、お久しぶりです。お帰りなさい!

やはりブログのアップがあると勉強のペースがつかめます。

3群を線を引きながらと言うのはなるほどと思いました。

ところで基本的なことですが、細々やっている小さな医薬翻訳勉強会で"we"をどう訳すかと言うことが話題になりました。わたしの通信講座の翻訳の先生は「著者ら」、ネット友達の精神科医も「著者ら」、でもNEJMの訳文では「われわれ」のようです。

「われわれ」って、ありなんでしょうかね?
2011-10-16 日 22:28:32 | URL | ヨシダヒロコ [編集]
お返事遅くなりました
ヨシダさん、お返事が大変遅くなりました。
weの訳ですが、なんでもより客観的に書くことを旨とする和論文的に訳すと「著者らは」となりますね。和論文では、「~と思われた」に代表される、主語不明文が多いのが特徴です(笑。私個人としては、より英語の感覚に即した、「われわれ」とか「わたしたち」がいいと思うのですが。まあ、慣例もありますし、難しいところですね。
2012-01-01 日 22:03:51 | URL | Joy [編集]
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