■このブログ内の引用文について

本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
そんな私に必要な英語力って何?

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四分位範囲を使うとき: N Engl J Med 2010;363:1410-8.
医学論文では統計量が頻繁に出てきます。よく出くわすのは、95%信頼区間(95% confidence interval [CI])です。
今回の論文には、四分位範囲(interquartile range)というのが出てきます。

下記のタイトルをクリックすると抄録が開きます。

Severe Hypoglycemia and Risks of Vascular Events and Death (N Engl J Med 2010;363:1410-8.)

今回は「ハテナ起点」の明記はありません。

では、早速抄録を読んでいきましょう。

BACKGROUND

Severe hypoglycemia may increase the risk of a poor outcome in patients with type 2 diabetes assigned to an intensive glucose-lowering intervention. (N Engl J Med 2010;363:1410-8.)

不定冠詞"a"がついているところをチェック。

METHODS

We examined the associations between severe hypoglycemia and the risks of macrovascular or microvascular events and death among 11,140 patients with type 2 diabetes, using Cox proportional-hazards models with adjustment for covariates measured at baseline and after randomization. (N Engl J Med 2010;363:1410-8.)

なんと1文ですべてを語っています。こんな風にまとめきることもできるんですね。

RESULTS

The median times from the onset of severe hypoglycemia to the first major macrovascular event, the first major microvascular event, and death were 1.56 years (interquartile range, 0.84 to 2.41), 0.99 years (interquartile range, 0.40 to 2.17), and 1.05 years (interquartile range, 0.34 to 2.41), respectively. (N Engl J Med 2010;363:1410-8.)

interquartile range 四分位範囲

これはどういうときに用いるのでしょうか。
奥田千恵子先生の『道具としての統計学―医薬研究者の視点からみた』(金芳堂)では次のように説明しています。

正規分布に従わない場合、データの中心性を表す指標として平均値が不適切である以上、ばらつきの指標として標準偏差を用いることはできません。通常は、最小値(minimum)と最大値(maximum)、あるいは、データを大きさの順に並べて100等分し、75%パーセンタイル値から25%パーセンタイル値を引いた四分位範囲(interquartile range)などを用います。

簡単に説明すると、こうなります。

四分位範囲はデータの中央部50%の範囲を示す。(『いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第1巻 まずは統計アレルギーを克服しよう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ)』浅井隆、アトムス)

つまり、この論文でいうと、それぞれのイベント発生までの時間は正規分布していないので、四分位範囲を用いてまん中50%の範囲を表示した、ということですね。

CONCLUSIONS

It is possible that severe hypoglycemia contributes to adverse outcomes, but these analyses indicate that hypoglycemia is just as likely to be a marker of vulnerability to such events. (N Engl J Med 2010;363:1410-8.)

"may"よりもっとはっきりと"it is possible that ... "で、考察を提示しています。結果よりもう一歩踏み込んだ内容です。

いかがでしたか?重篤な低血糖のリスクについて検討した内容でした。急激な変動は生命の平衡にダメージを与えるということでしょうか。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 07:03:30 | Trackback(0) | Comments(0)
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