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本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
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診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
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抄録に「破調」はどうなのか?: N Engl J Med 2010;363:943-53.
短歌や俳句では字余り字足らずのものを破調というそうです。定型でないところに、おもしろみや美を見いだすというものです。では、実学としての抄録が「非定型」である場合はどうなるでしょうか?

下記のタイトルをクリックすると抄録が開きます。

Neoadjuvant Chemotherapy or Primary Surgery in Stage IIIC or IV Ovarian Cancer (N Engl J Med 2010;363:941-53.)

今回は「ハテナ起点」は記載されていません。

では、早速抄録を読んでいきましょう。

BACKGROUND

Primary debulking surgery before initiation of chemotherapy has been the standard of care for patients with advanced ovarian cancer. (N Engl J Med 2010;363:941-53.)

debulking 減量

この語を分解してみると"de"+"bulking"となります。bulkは「大きさ」とか「かたまり」といった意味になります。そして、"de"については『速引!医学語ブック』でクライダー先生(Twitter ID @cyndyandbrian)は次のように解説しています。

de- この接頭語もネガティブなこと、loss (欠損)、removal(切除)、reversal(反転)、privation(喪失)、cessation(停止)を意味する。

METHODS

We randomly assigned patients with stage IIIC or IV epithelial ovarian carcinoma, fallopian-tube carcinoma, or primary peritoneal carcinoma to primary debulking surgery followed by platinum-based chemotherapy or to neoadjuvant platinum-based chemotherapy followed by debulking surgery (so-called interval debulking surgery). (N Engl J Med 2010;363:941-53.)

"primary debulking surgery"と"interval debulking surgery"の比較です。ここでのprimaryは「先行して」という意味になります。

ここでは研究デザインや一次アウトカムについては記載されていません。次のRESULTSで触れられているのでしょうか?

RESULTS

The hazard ratio for death (intention-to-treat analysis) in the group assigned to neoadjuvant chemotherapy followed by interval debulking, as compared with the group assigned to primary debulking surgery followed by chemotherapy, was 0.98 (90% confidence interval [CI], 0.84 to 1.13; P=0.01 for noninferiority), and the hazard ratio for progressive disease was 1.01 (90% CI, 0.89 to 1.15). (N Engl J Med 2010;363:941-53.)

90%信頼区間について記載されています。ここで初めて"noninferiority"という語が出てきて、この検討はもしかして非劣性試験だったのか、と気づきます。信頼区間には1.0が含まれているので、比較した両者についてはほぼ同等である可能性もあるという結果になります。

CONCLUSIONS

Neoadjuvant chemotherapy followed by interval debulking surgery was not inferior to primary debulking surgery followed by chemotherapy as a treatment option for patients with bulky stage IIIC or IV ovarian carcinoma in this study. (N Engl J Med 2010;363:941-53.)

結果の言い直しです。やはり非劣性試験だったようですね。

いかがでしたか?抄録にはいつものように「研究デザイン」「一次アウトカムの定義」を明記してもらった方が読みやすいというのが私の感想です。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 05:45:31 | Trackback(0) | Comments(0)
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