■このブログ内の引用文について

本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
そんな私に必要な英語力って何?

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記述軸のぶれはないか?を考えてみる: N Engl J Med 2010;363:905-17.
メタボリック症候群の治療には体重コントロールが欠かせません。
食事量の見直し、運動の勧め、生活習慣の改善など、いろいろアドバイスを送ります。
それでもなかなかままならないのが現実ですが、これが薬でなんとかなれば、というのは誰しも考えることでしょう。

下記のタイトルをクリックすると抄録が開きます。

Effect of Sibutramine on Cardiovascular Outcomes in Overweight and Obese Subjects (N Engl J Med 2010;363:905-17.)

今回の研究の動機をあらわした「ハテナ起点」はこちら。

The long-term effects of sibutramine treatment on the rates of cardiovascular events and cardiovascular death among subjects at high cardiovascular risk have not been established. (N Engl J Med 2010;363:905-17.)

「確立されていない」というのは定型文ですね。

では、早速抄録を読んでいきましょう。

BACKGROUND

The long-term effects of sibutramine treatment on the rates of cardiovascular events and cardiovascular death among subjects at high cardiovascular risk have not been established. (N Engl J Med 2010;363:905-17.)

sibutramineという薬剤についての説明は一切ありません。既知のものとして書かれています。この文からわかるのは、心血管イベントと関係が問われているものだということだけです。

METHODS

All the subjects received sibutramine in addition to participating in a weight-management program during a 6-week, single-blind, lead-in period, after which 9804 subjects underwent random assignment in a double-blind fashion to sibutramine (4906 subjects) or placebo (4898 subjects). (N Engl J Med 2010;363:905-17.)

lead-in period 引き込み期間のある、導入期間のある

The primary end point was the time from randomization to the first occurrence of a primary outcome event (nonfatal myocardial infarction, nonfatal stroke, resuscitation after cardiac arrest, or cardiovascular death). (N Engl J Med 2010;363:905-17.)

ひとつの文にprimary end pointとprimary outcome eventが書かれています。この形はこれまで見たことがなかったですね。

RESULTS

The risk of a primary outcome event was 11.4% in the sibutramine group as compared with 10.0% in the placebo group (hazard ratio, 1.16; 95% confidence interval [CI], 1.03 to 1.31; P=0.02). (N Engl J Med 2010;363:905-17.)

"primary outcome"ということばに惑わされそうですが、これは一次エンドポイントの結果ではありませんね。METHODSでは、一次エンドポイントを「一次アウトカムが発生するまでの時間」にしていました。
実は、この一次エンドポイントの結果は抄録に書かれていないのです。珍しいですね。

CONCLUSIONS

Subjects with preexisting cardiovascular conditions who were receiving long-term sibutramine treatment had an increased risk of nonfatal myocardial infarction and nonfatal stroke but not of cardiovascular death or death from any cause. (N Engl J Med 2010;363:905-17.)

締め方は結果の繰り返しパターンでした。

いかがでしたか?
最初から再読すると、「ハテナ起点」の設定からしても「心血管イベント発生率」を問う内容になっています。そうなると、一次エンドポイントの記述軸だけが少しずれてしまったのかもしれません。その文以外の整合性はひとまず取れているように思います。
あるいは、著者らの使っている"end point"や"outcome"という語の定義が私の思っているものとずれているのかもしれません。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 06:12:53 | Trackback(0) | Comments(0)
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