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本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
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2つの研究を並べて書く: N Engl J Med 2010;363:513-22.
多くの研究論文では、あるひとつの研究について一次エンドポイントと副次エンドポイントを設定し、それぞれの結果を述べています。今回は、研究そのものが2つある、というものです。

下記のタイトルをクリックすると抄録が開きます。

Nanofiltered C1 Inhibitor Concentrate for Treatment of Hereditary Angioedema (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

今回は「ハテナ起点」は書かれていません。

では、早速抄録を読んでいきましょう。

BACKGROUND

Hereditary angioedema due to C1 inhibitor deficiency is characterized by recurrent acute attacks of swelling that can be painful and sometimes life-threatening. (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

Hereditary angioedema 遺伝性血管性浮腫

疾患の特徴を説明しています。

METHODS

We conducted two randomized trials to evaluate nanofiltered C1 inhibitor concentrate in the management of hereditary angioedema. (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

2つのランダム化試験を行ったとしています。つるっと読み落としそうな"two"ですが、次への伏線となっています。

The first study compared nanofiltered C1 inhibitor concentrate with placebo for treatment of an acute attack of angioedema. (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

1番目の試験で行った内容を説明しています。

The primary end point was the time to the onset of unequivocal relief. (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

unequivocal 明らかな

こちらは1番目の試験の一次エンドポイントを示しています。

The second study was a crossover trial involving 22 subjects with hereditary angioedema that compared prophylactic twice-weekly injections of nanofiltered C1 inhibitor concentrate (1000 units) with placebo during two 12-week periods. (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

1番目の試験については、「内容」「対象」「一次エンドポイント」をそれぞれ1文ずつ使って説明していました。2番目の試験では、「内容」「対象」を1文にまとめていますね。このあたり、言い回しストックとしてチェックしておきましょう。

The primary end point was the number of attacks of angioedema per period, with each subject acting as his or her own control. (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

with each subject acting as his or her own control(クロスオーバー試験なので)自分自身を対照として

2番目の試験の一次エンドポイントとなります。

RESULTS

In the second study, the number of attacks per 12-week period was 6.26 with C1 inhibitor concentrate given as prophylaxis, as compared with 12.73 with placebo (P<0.001); the subjects who received the C1 inhibitor concentrate also had significant reductions in both the severity and the duration of attacks, in the need for open-label rescue therapy, and in the total number of days with swelling. (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

in the need for open-label rescue therapy 非盲検のレスキュー治療の必要性において

CONCLUSIONS

In subjects with hereditary angioedema, nanofiltered C1 inhibitor concentrate shortened the duration of acute attacks. (N Engl J Med 2010;363:513-22.)

subjects 対象者

これと紛らわしい単語にpatientがあります。
メディカルライターのC.L.クライダーは著書『速引!医学語ブック』(シンシア・L・クライダー著、東京図書)で、このふたつの差異について次のように説明しています。

subject/patient
これには、あまり大きい区別はないような感じがするが、治験に参加する人々をいう場合には、この区別は重要になる。subject(被験者)は治療研究に参加する志願者のことである。この人々は特定の病気や状態にあるわけではない。
これに対し、patient(患者)は特定の病気や状態のために治療を受けている人々を表す。血圧の高い人が、高血圧を抑制する新しい治療法を評価するための治験にエントリーする場合は、その人々のことはsubjectとするよりも、patientとすべきである。


この説明からすると、ここではsubjectよりもむしろpatientのほうが適切であるとなりますね。

いかがでしたか?2つの試験を並べて書く、ということはなかなかないかもしれません。でも今回のような論文を読んでおくと、どこかできっと役に立つはずです。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 06:40:22 | Trackback(0) | Comments(0)
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