■このブログ内の引用文について

本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

■プロフィール

Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
そんな私に必要な英語力って何?

■最新記事
■最新コメント
■FC2カウンター

■カテゴリ
■リンク
■検索フォーム

■月別アーカイブ
■最新トラックバック
■FC2ブログランキング
■ソーシャルブックマーク

■RSSリンクの表示
■QRコード

QRコード

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
エムダッシュ em dashの使い方: N Engl J Med 2010;363:147-55.
学校英語では文法や読解、会話などはやりますが、コロンやセミコロンの使い方、ましてやカッコや記号のことまでは教えてもらえません。
たとえば "―"なんて、「横棒」とでも読みそうですが、実は「エムダッシュ em dash」という名前もあるのです。

下記のタイトルをクリックすると抄録が開きます。

Limbal Stem-Cell Therapy and Long-Term Corneal Regeneration (N Engl J Med 2010;363:147-55.)

今回ははっきりした「ハテナ起点」の記載は見あたりません。

では、早速抄録を読んでいきましょう。

BACKGROUND

Corneal renewal and repair are mediated by stem cells of the limbus, the narrow zone between the cornea and the bulbar conjunctiva. (N Engl J Med 2010;363:147-55.)

"limbus"という単語に馴染みがなくても大丈夫。","のあとに説明が加えられています。

METHODS

Clinical results were assessed by means of Kaplan–Meier, Kruskal–Wallis, and univariate and multivariate logistic-regression analyses. (N Engl J Med 2010;363:147-55.)

下線部はいずれも統計手法の名前ですが、よーくみると、ここの横棒は「ハイフン」ではなく「エヌダッシュ(エムダッシュの小文字)」になっています。今まで気がつかず、ハイフンをつかってました...

ちなみに ハイフンは -
そしてエヌダッシュは – となります。微妙な長さの差、わかりますか?
わかりにくい場合は、この抄録のなかにある "stem-cell"のハイフンと比較してみてくださいね。

RESULTS

In post hoc analyses, success that is, the generation of normal epithelium on donor stroma was associated with the percentage of p63-bright holoclone-forming stem cells in culture. (N Engl J Med 2010;363:147-55.)

ここに出てくる横棒が「エムダッシュ em dash」です。
速引!医学語ブック (シンシア・L・クライダー著、東京図書)では次のように解説されています。

em dash (全角ダッシュ、エムダッシュ)というのは句読点の一種である。思考がちょっと停止したことを示すために、文章中に入れて使う。説明を加えてもっと内容をはっきりさせたり、内容を強調させたりしたい場合につける、文章中の注釈みたいなものと考えるとよい。

The Chicago Manual of Styleでのエムダッシュについての説明を抜粋します。

6.88 Amplifying or explaining.
6.89 Separating subject from pronoun.
6.90 Indicating sudden breaks.
6.91 Used in place of, or with, a comma.
6.92 With other punctuation.
6.93 Used instead of quotation marks.
6.94 In an index.


この抄録での使い方は、上記の6.88に該当しますね。
なお入力するときには、「特殊文字」で検索してきます。キーボードの上にはありません。

CONCLUSIONS

Cultures of limbal stem cells represent a source of cells for transplantation in the treatment of destruction of the human cornea due to burns. (N Engl J Med 2010;363:147-55.)

represent 相応する

いかがでしたか?小学校で句読点の使い方をやるように、英語の授業でも記号の使い方を教えてはどうかな、と思います。卒業してしまった私は、実地に論文を読んで勉強するほかないのですが。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ




テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 05:11:43 | Trackback(0) | Comments(3)
コメント
エムダッシュ
エムダッシュ。今まで気にもせず論文を読んでました。目からうろこ状態です。
例文のエムダッシュの後の that is、は無くてもOKでしょうか?
後、コロンとセミコロンの使い分けも教えて頂ければ有難いのですが・・・・。
2010-07-13 火 15:54:41 | URL | Taka [編集]
コロンとセミコロン
Takaさん、エムダッシュのあとにあるthat is, はなくても意味は通るでしょう。ただ、字数制限のあるアブストラクトなのに著者はこれを省略しなかったことから、エムダッシュのもつ複数の意味のうち、ここではthat is,で使っているのだ、と限定したかったのではないかと推測しています。
コロンとセミコロンは、またやっかいな記号ですよね。The Chicago Manual of Styleではページを割いて解説が出ていますが、簡単に言うとこうなるようです。
「コロン(:) リストや説明など、次に何かが来ることを表すのに使われる。」
「セミコロン(;) 一番ストレートなセミコロンの使い方というのは、単語がいっぱいあるリストの中に挿入し、それぞれの項目を区別するというものである。2つの節の間で使われる場合は、コンマ(,)より長いがピリオド(.)よりは短い休止、を意味することもある。この場合には書き手は二つの節のアイデアが密接に相関していることを示したいのである。」
(『速習!医療系のための英語論文作成術』ティム・アルバート著、東京図書)

例文が出てきたときに、またしっかり本文で解説を入れますね。
2010-07-14 水 06:17:37 | URL | Dr. Joy [編集]
早速のご教授ありがとうございます。
エムダッシュ早速今日使ってみました。
これからもどうぞよろしくお願いします。
2010-07-14 水 12:51:56 | URL | Taka [編集]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。