■このブログ内の引用文について

本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

■プロフィール

Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
そんな私に必要な英語力って何?

■最新記事
■最新コメント
■FC2カウンター

■カテゴリ
■リンク
■検索フォーム

■月別アーカイブ
■最新トラックバック
■FC2ブログランキング
■ソーシャルブックマーク

■RSSリンクの表示
■QRコード

QRコード

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
キーセンテンスを拾う練習: N Engl J Med 2009;361:1823-1825.
The New England Journal of Medicine Nov. 5号のPerspectiveで、新型インフルエンザ対応時のマスクの問題が取り扱われています。
Perspectiveは、新聞で言うと社説のような位置にあると思います。
NEJMは、感染防御マスクについてどのような見解を持っているのでしょうか。

下記のタイトルをクリックすると全文が開きます(FREE)。

Novel H1N1 Influenza and Respiratory Protection for Health Care Workers (N Engl J Med 2009;361:1823-1825.)



それぞれのパラグラフで、キーセンテンスを見つけて全体を読んでいきましょう。

What should the hospital and its infection-control officer provide when you reach into the box for a respiratory protective device? What should be available to others who will enter this room, including nurses, respiratory technicians, cleaners, and food servers? (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 最初のパラグラフにある問題提起部分です。呼吸器系防御具として何を用意すべきか、と問いかけています。このパラグラフの書き出しにも注目です。youを使って話に読者をぐいっと引っ張り込んでいます。講演でもよくある手法ですが、有効ですね。

On September 3, 2009, the Institute of Medicine (IOM), which has conducted studies on personal protective equipment for health care workers, released a report entitled Respiratory Protection for Healthcare Workers in the Workplace against Novel H1N1 Influenza A. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 ここで「IOMから、関連する報告書が出た」と事実を述べています。続く部分で少し説明を加えていますが、このパラグラフではこの事実だけ知ればOK。

The novel H1N1 influenza A virus, by contrast, has generally been affecting young and middle-aged people, including pregnant women. This population includes most active members of the workforce, including health care workers. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 前半で季節性インフルエンザの特徴、後半(引用部分)で新型の特徴を述べています。アメリカでは働き盛りの年齢層が多く罹患しているので、このような記載になっています。日本とはやや異なるパターンですね。

Health care workers have long relied heavily on surgical masks to provide protection against influenza and other infections. Yet there are no convincing scientific data that support the effectiveness of masks for respiratory protection. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 一般に、サージカルマスクが推奨されていますが、実はその防御有効性はエビデンスがないのです。この文に続いて、サージカルマスクについての検証が記述されています。

However, the evidence for some degree of airborne transmission increases the importance of good respiratory protection. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 マスク選択の重要な要素としては、その病原体がどのような伝染経路を取るか、ということです。新型の場合、空気感染も否定できないことから、しっかりした呼吸器系防御具が重要となってくるのです。

The available evidence indicates that the tight fit and enhanced filtration capacity of these devices offer better protection against aerosol particles than do surgical masks. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 N95マスクはサージカルマスクよりもエアロゾル粒子を十分に防ぐことがエビデンスとして示されています。特に新しい知見ではありませんが、重要なことです。

The efficacy of any respiratory device, of course, depends on user compliance. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 ここで、ちょっと視点を変えています。ユーザー側からのエビデンスとして、マスク着用率が低いことを以下述べています。どんな有効なデバイスでもちゃんと使わなければ意味がないですね。

There is a pressing need for research in respiratory protection, particularly for randomized, controlled trials on the effectiveness of masks versus respirators. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 ここで言うrespiratorsとはN95マスクを指すものと思われます。サージカルマスクとのRCTが必要というわけです。それがないと、この論争には決着がつきませんね。

In addition, personal equipment for respiratory protection should be considered just one component of a set of occupational safety and health measures designed to reduce workers' risk of exposure through all possible pathways. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 感染対策は、マスクだけでなく、パッケージとして取り組む必要があります。常に視野を広く持って全方向性の対策を取ることが求められます。

Until more data are available, the committee recommends that clinicians reach for the N95 respirator when confronting patients with influenza-like illnesses, particularly in enclosed spaces. (N Engl J Med 2009;361:1823-25.)
 現時点においては、閉鎖空間で新型様患者に対応するときにはN95マスクを推奨すると言っています。さらなるデータが望まれますね。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ

テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

Perspective | 06:36:54 | Trackback(0) | Comments(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。