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本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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一次エンドポイントの設定: N Engl J Med 2011:364(9):842-51.
The New England Journal of Medicineのほとんどのアブストラクトでは、必ず一次エンドポイント primary end pointについて言及があります。研究の要であるからなのですが、その一方で、それをどう設定するかが結果の分かれ目になる場合もあります。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Long-Acting Risperidone and Oral Antipsychotics in Unstable Schizophrenia (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

今回の「ハテナ起点」はこのあたり。

but it has not been tested in a long-term randomized trial involving patients with unstable disease. (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

これまでの検討の不備を突いて、そこをやる、というわけです。

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Long-acting injectable risperidone, a second-generation antipsychotic agent, may improve adherence to treatment and outcomes in schizophrenia, but it has not been tested in a long-term randomized trial involving patients with unstable disease. (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

adherence アドヒアランス

最近は「コンプライアンス」とはいわず、「アドヒアランス」と言うことが多いようです。

METHODS

The primary end point was hospitalization in a VA or non-VA psychiatric hospital. (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

一次エンドポイントは「入院」と設定されています。

RESULTS

The rate of hospitalization after randomization was not significantly lower among patients who received long-acting injectable risperidone than among those who received oral antipsychotics (39% after 10.8 months vs. 45% after 11.3 months; hazard ratio, 0.87; 95% confidence interval, 0.63 to 1.20). (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

95%CIに1が含まれていますから、有意差なしです。

CONCLUSIONS

Long-acting injectable risperidone was not superior to a psychiatrist's choice of oral treatment in patients with schizophrenia and schizoaffective disorder who were hospitalized or at high risk for hospitalization, and it was associated with more local injection-site and extrapyramidal adverse effects. (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

長時間作用型のリスペリドンの優位性はなかったという結論です。

いかがでしたか?精神科疾患を対象とした検討では、エンドポイントの設定は難しいのですが、入院したかどうか、というのは、恣意的な操作をゼロにはできないように思えます。ランダム化してあっても、入院時に内服しているか注射しているか、という情報はすぐにわかってしまうのではないでしょうか?

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 06:04:29 | Trackback(0) | Comments(0)

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