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本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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文のホネを押さえる: N Engl J Med 2011;364(11):1016-26.
意味を明確にするために短文を重ねて文章を仕上げるのは科学論文ではよく見られる構成です。
でも、長い一文で一気に説明してしまおう、というものも時にあります。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Quality of Life after PCI with Drug-Eluting Stents or Coronary-Artery Bypass Surgery (N Engl J Med 201;364:1016-26.)

今回の「ハテナ起点」はこちら。

The effect of PCI with the use of drug-eluting stents on these outcomes is unknown. (N Engl J Med 201;364:1016-26.)

おなじみの"is unknown"構文です。

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Previous studies have shown that among patients undergoing multivessel revascularization, coronary-artery bypass grafting (CABG), as compared with percutaneous coronary intervention (PCI) either by means of balloon angioplasty or with the use of bare-metal stents, results in greater relief from angina and improved quality of life. (N Engl J Med 201;364:1016-26.)

長い文で、途中で迷子になりそうですが、ホネは下線部です。

METHODS

The primary end point was the score on the angina-frequency subscale of the SAQ (on which scores range from 0 to 100, with higher scores indicating better health status). (N Engl J Med 201;364:1016-26.)

一次エンドポイントの説明です。カッコ内はSAQの解説です。

RESULTS

The score on the angina-frequency subscale of the SAQ increased to a greater extent with CABG than with PCI at both 6 and 12 months (P=0.04 and P=0.03, respectively), but the between-group differences were small (mean treatment effect of 1.7 points at both time points). (N Engl J Med 201;364:1016-26.)

6,12か月目の評価では、CABGがPCIよりも有意にスコアがよかった、しかしその差はわずかであった、という結果数値です。これをどう解釈するか、は次のCONCLUSIONSにあります。

CONCLUSIONS

Among patients with three-vessel or left main coronary artery disease, there was greater relief from angina after CABG than after PCI at 6 and 12 months, although the extent of the benefit was small. (N Engl J Med 201;364:1016-26.)

数値を文章化するときに著者らの主観が反映されます。RESULTSの数値と合わせて読み、自分の解釈と比較することが必要です。

いかがでしたか?このあたり、学会でパネルディスカッションなどで取り上げると、議論が熱いんじゃないかなと部外者ながら思います(既に「終わった」テーマなのかもしれませんが)。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

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ABSTRACT | 06:29:36 | Trackback(0) | Comments(0)
すらりと読める構成ですが: N Engl J Med 2011;364(11):1005-11.
シンプルな構成で、研究の流れもスムーズであれば、すんなりと流れに沿って読むことができます。
今回のアブストラクトはその一例です。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Randomized Trial of Omalizumab (Anti-IgE) for Asthma in Inner-City Children (N Engl J Med 2011;364:1005-11.)

今回の「ハテナ起点」はこのあたりでしょうか?

It has also revealed the limitations of environmental remediation and guidelines-based therapy in achieving greater disease control. (N Engl J Med 2011;364:1005-11.)

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Research has underscored the effects of exposure and sensitization to allergens on the severity of asthma in inner-city children. (N Engl J Med 2011;364:1005-11.)

underscored 強調する

METHODS

The trial was conducted for 60 weeks, and the primary outcome was symptoms of asthma. (N Engl J Med 2011;364:1005-11.)

一次アウトカムは「喘息症状」です。

RESULTS

Among 419 participants who underwent randomization (at which point 73% had moderate or severe disease), omalizumab as compared with placebo significantly reduced the number of days with asthma symptoms, from 1.96 to 1.48 days per 2-week interval, a 24.5% decrease (P<0.001). (N Engl J Med 2011;364:1005-11.)

有症状日数が有意に減少したとあります。95%CIの表記はありません。

CONCLUSIONS

When added to a regimen of guidelines-based therapy for inner-city children, adolescents, and young adults, omalizumab further improved asthma control, nearly eliminated seasonal peaks in exacerbations, and reduced the need for other medications to control asthma. (N Engl J Med 2011;364:1005-11.)

RESULTS部分を文章にした結論です。下線部はやや抽象化しすぎているような印象があります。

いかがでしたか?全体的に「文章」として読みやすい内容ですが、アブストラクトとしてはもう少し統計処理した数字を入れて説得力を増した方がいいかな、という印象を受けました。(もちろん、本文には記載されていますが。)

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ABSTRACT | 06:37:28 | Trackback(0) | Comments(0)
有効性と安全性のバランス: N Engl J Med 2011;364(11):993-1004.
薬物療法であれ、手術療法であれ、有効な治療法であってもリスクを伴う場合が多々あります。
そのとき、有効であることに重きを置くか、それとも安全であることを重要視するか、悩ましいときがあります。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

A Randomized Trial of Prenatal versus Postnatal Repair of Myelomeningocele (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

今回の「ハテナ起点」はこのあたり。

Prenatal repair of myelomeningocele, the most common form of spina bifida, may result in better neurologic function than repair deferred until after delivery. (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

五分五分のmayですね。

では、Stat-readingで読んでいきましょう。

研究デザイン

We randomly assigned eligible women to undergo either prenatal surgery before 26 weeks of gestation or standard postnatal repair. (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

ランダム化研究です。

一次エンドポイント

One primary outcome was a composite of fetal or neonatal death or the need for placement of a cerebrospinal fluid shunt by the age of 12 months. (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

ひとつめの一次エンドポイント(アウトカム)は複合アウトカム(胎児・新生児死亡、12ヵ月までのシャント設置)になっています。

Another primary outcome at 30 months was a composite of mental development and motor function. (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

ふたつめは精神発達と運動機能の複合アウトカムになっています。

一次エンドポイントの結果数値

The first primary outcome occurred in 68% of the infants in the prenatal-surgery group and in 98% of those in the postnatal-surgery group (relative risk, 0.70; 97.7% confidence interval [CI], 0.58 to 0.84; P<0.001). (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

ひとつめの結果はリスク比 0.70、97.7%CI 0.58-0.84となりました。これは研究を中途終了するのに十分な理由ですね。

Actual rates of shunt placement were 40% in the prenatal-surgery group and 82% in the postnatal-surgery group (relative risk, 0.48; 97.7% CI, 0.36 to 0.64; P<0.001). (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

複合アウトカムのうち、このシャント設置率が大きな影響を及ぼしたのでしょう。

Prenatal surgery also resulted in improvement in the composite score for mental development and motor function at 30 months (P=0.007) and in improvement in several secondary outcomes, including hindbrain herniation by 12 months and ambulation by 30 months. (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

ふたつめの一次エンドポイントの結果については簡単に触れられています。

結論

Prenatal surgery for myelomeningocele reduced the need for shunting and improved motor outcomes at 30 months but was associated with maternal and fetal risks. (N Engl J Med 2011;364:993-1004.)

一次エンドポイントでは有意に有効な結果がでましたが、結論ではリスクを併記しています。

いかがでしたか?どのくらい有害事象発生のリスクがあったのか、についてはアブストラクトには書かれていません。この続きのスタディとして、その有害事象の発生リスクを一次エンドポイントに置いたものがでてくれば、臨床判断には非常に役に立つのではないかと思います。

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Statistics | 07:04:31 | Trackback(0) | Comments(0)
詳しくない分野を読む: N Engl J Med 2011;364(10):939-46.
NEJMのBrief Reportは研究の最先端が報告される場です。そのため、自分の専門外の内容であることがしばしばです(註:私の場合)。そんなときでも、ひるまずに読めるのは、ひとえに短いからですね。

下記のタイトルをクリックするとサマリーが開きます。

A Dystroglycan Mutation Associated with Limb-Girdle Muscular Dystrophy (N Engl J Med 2011;364:939-46.)

では早速読んでみましょう。

Dystroglycan, which serves as a major extracellular matrix receptor in muscle and the central nervous system, requires extensive O-glycosylation to function. (N Engl J Med 2011;364:939-46.)


dystroglycanについてはwhich以下に説明があります。詳しくない読者にもわかるように書かれています。

We identified a dystroglycan missense mutation (Thr192→Met) in a woman with limb-girdle muscular dystrophy and cognitive impairment. (N Engl J Med 2011;364:939-46.)
limb-girdle muscular dystrophy 肢帯型筋ジストロフィー

A mouse model harboring this mutation recapitulates the immunohistochemical and neuromuscular abnormalities observed in the patient. (N Engl J Med 2011;364:939-46.)

recapitulates 反復する、再現する

In vitro and in vivo studies showed that the mutation impairs the receptor function of dystroglycan in skeletal muscle and brain by inhibiting the post-translational modification, mediated by the glycosyltransferase LARGE, of the phosphorylated O-mannosyl glycans on α-dystroglycan that is required for high-affinity binding to laminin. (N Engl J Med 2011;364:939-46.)

in vitroとin vivoがstudiesに先行して使われています。それぞれ塊で形容詞として扱われています。


いかがでしたか?これくらいの短さであれば、わからないなりに最後まで読めそうですね。

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ABSTRACT | 06:23:10 | Trackback(0) | Comments(0)
切り口を変えてみたけれど: N Engl J Med 2011;364(10):928-38.
最近の大規模研究は研究デザインがとてもよく練られていて、1本でいくつもの結論が導ける仕組みになっています。
さて今回の研究ではどうでしょうか?

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Irbesartan in Patients with Atrial Fibrillation (N Engl J Med 2011;364:928-38.)

今回の「ハテナ起点」はこのあたりの気配がありそうです。

The risk of cardiovascular events among patients with atrial fibrillation is high. (N Engl J Med 2011;364:928-38.)

では、Stat-readingでいってみましょう。

研究デザイン

We randomly assigned patients with a history of risk factors for stroke and a systolic blood pressure of at least 110 mm Hg to receive either irbesartan at a target dose of 300 mg once daily or double-blind placebo. (N Engl J Med 2011;364:928-38.)

ランダム化二重盲検試験です。

一次エンドポイント


The first coprimary outcome was stroke, myocardial infarction, or death from vascular causes; the second was this composite outcome plus hospitalization for heart failure. (N Engl J Med 2011;364:928-38.)

複合一次エンドポイント(アウトカム)が2つ設定されています。こういう設定もあるんですね。

一次エンドポイントの結果数値

The first coprimary outcome occurred at a rate of 5.4% per 100 person-years in both groups (hazard ratio with irbesartan, 0.99; 95% confidence interval [CI], 0.91 to 1.08; P=0.85). (N Engl J Med 2011;364:928-38.)

最初の複合一次エンドポイントの結果です。ハザード比0.99で95%CI 0.91-1.08で1を含んでいます。有意差はありません。

The second coprimary outcome occurred at a rate of 7.3% per 100 person-years among patients receiving irbesartan and 7.7% per 100 person-years among patients receiving placebo (hazard ratio, 0.94; 95% CI, 0.87 to 1.02; P=0.12). (N Engl J Med 2011;364:928-38.)

2番目の複合一次エンドポイントの結果です。こちらはハザード比0.94で95%CI 0,87-1.02で、やはり1を含んでいます。有意差なしです

結論

Irbesartan did not reduce cardiovascular events in patients with atrial fibrillation. (N Engl J Med 2011;364:928-38.)

METHODSのところには、心房細動のある患者、とは明記されていなかったのですが、ここには書かれています。最後の最後に設定条件が明かされた感じがあります。タイトルには入ってはいますが...

いかがでしたか?スタディとして体裁は整っているのですが、今ひとつ舌足らず感が読後に残りました。BACKGROUNDのところにもう少し情報を盛り込むとよかったのかもしれません。

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ABSTRACT | 06:33:48 | Trackback(0) | Comments(0)
食中毒の感染源を探る: N Engl J Med 2011;364(10):918-27.
日本でも生肉食による食中毒死亡例が発生し、感染経路は迅速に特定されました。
今回の検討は2008年アメリカでのサルモネラ集団感染の感染経路に関するものです。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

2008 Outbreak of Salmonella Saintpaul Infections Associated with Raw Produce (N Engl J Med 2011;364:918-27.)

今回は「ハテナ起点」は明記されていません。

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Raw produce is an increasingly recognized vehicle for salmonellosis. (N Engl J Med 2011;364:918-27.)

広義の「ナマモノ」です。生魚、生肉、そして生野菜なども含まれます。

METHODS

Epidemiologic, traceback, and environmental studies were conducted. (N Engl J Med 2011;364:918-27.)

「実施した」の基本表現をチェック。

RESULTS

In three case–control studies of cases not linked to restaurant clusters, illness was significantly associated with eating raw tomatoes (matched odds ratio, 5.6; 95% confidence interval [CI], 1.6 to 30.3); eating at a Mexican-style restaurant (matched odds ratio, 4.6; 95% CI, 2.1 to ∞) and eating pico de gallo salsa (matched odds ratio, 4.0; 95% CI, 1.5 to 17.8), corn tortillas (matched odds ratio, 2.3; 95% CI, 1.2 to 5.0), or salsa (matched odds ratio, 2.1; 95% CI, 1.1 to 3.9); and having a raw jalapeño pepper in the household (matched odds ratio, 2.9; 95% CI, 1.2 to 7.6). (N Engl J Med 2011;364:918-27.)

jalapeño pepper ハラペーニョ唐辛子

ケース・コントロール研究が行われています。調整オッズ比が算出されています。

CONCLUSIONS

Although an epidemiologic association with raw tomatoes was identified early in this investigation, subsequent epidemiologic and microbiologic evidence implicated jalapeño and serrano peppers. (N Engl J Med 2011;364:918-27.)

serrano peppers セラーノ唐辛子

いかがでしたか?読みながら、かつての「カイワレ大根」を思い出しました。ケース・コントロール研究なのでバイアスの混入は避けられないのですが、原因探索の手段としては有効だと思います。この先、こうしたナマモノになぜ菌が付着してしまったのか、という点を明らかにする必要がありますね。

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ABSTRACT | 06:49:13 | Trackback(0) | Comments(0)
降圧プラスアルファの効果: N Engl J Med 2011;364(10):907-17.
血圧を下げるのが降圧薬ですが、最近のものは更にプラスアルファの効果を持つものもあります。そして、そちらがそのお薬のセールスポイントになることも...

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Olmesartan for the Delay or Prevention of Microalbuminuria in Type 2 Diabetes (N Engl J Med 2011;364:907-17.)

今回は「ハテナ起点」は明記されていません。

では、Stat-Readingをやってみましょう。
これは、アブストラクト中の統計記載を拾って、論文のホネをつかむ読み方です。

研究デザイン

In a randomized, double-blind, multicenter, controlled trial (N Engl J Med 2011;364:907-17.)

METHODSの冒頭にあります。ランダム化二重盲検多施設比較試験です。

プライマリー・エンドポイント

The primary outcome was the time to the first onset of microalbuminuria. (N Engl J Med 2011;364:907-17.)

endpointもoutcomeもほぼ同義です。微量アルブミン尿出現までの時間です。

エンドポイントの数値表現

Microalbuminuria developed in 8.2% of the patients in the olmesartan group (178 of 2160 patients who could be evaluated) and 9.8% in the placebo group (210 of 2139); the time to the onset of microalbuminuria was increased by 23% with olmesartan (hazard ratio for onset of microalbuminuria, 0.77; 95% confidence interval, 0.63 to 0.94; P=0.01). (N Engl J Med 2011;364:907-17.)

下線部が該当します。ハザード比は0.77で、95%CIは0.63-0.94。1が含まれないことを素早くチェック!

結論

Olmesartan was associated with a delayed onset of microalbuminuria, even though blood-pressure control in both groups was excellent according to current standards. (N Engl J Med 2011;364:907-17.)

下線部が該当します。"even though"以下の内容が興味深いですね。

いかがでしたか?今回の検討では、プラセボ群の血圧コントロールも実は良好でした。オルメサルタンが微量アルブミン尿出現を遅らすメカニズム、血圧を下げる以外の部分にありそうで、興味をそそられます。

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Statistics | 05:55:56 | Trackback(0) | Comments(0)
喫煙者の肺に起こること: N Engl J Med 2011;364(10):897-906.
もうすぐ世界禁煙デーです。whoのテーマは、WHOのテーマ:「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」です。
3月10日号のNEJMから喫煙に関する記事を読んでみましょう。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Lung Volumes and Emphysema in Smokers with Interstitial Lung Abnormalities (N Engl J Med 2011;364:897-906.)

今回の「ハテナ起点」はこちら。

The degree to which interstitial lung abnormalities are associated with reduced total lung capacity and the extent of emphysema is not known. (N Engl J Med 2011;364:897-906.)

定番表現に下線をひいておきました。

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Cigarette smoking is associated with emphysema and radiographic interstitial lung abnormalities. (N Engl J Med 2011;364:897-906.)

喫煙者の胸部レントゲン写真でしばしば観察される所見です。

METHODS

We looked for interstitial lung abnormalities in 2416 (96%) of 2508 high-resolution computed tomographic (HRCT) scans of the lung obtained from a cohort of smokers. (N Engl J Med 2011;364:897-906.)

喫煙者集団での調査となっています。

RESULTS

Interstitial lung abnormalities were present in 194 (8%) of the 2416 HRCT scans evaluated. (N Engl J Med 2011;364:897-906.)

間質性変化が観察されたのは8%でした。

As compared with participants without interstitial lung abnormalities, those with abnormalities were more likely to have a restrictive lung deficit (total lung capacity <80% of the predicted value; odds ratio, 2.3; 95% CI, 1.4 to 3.7; P<0.001) and were less likely to meet the diagnostic criteria for chronic obstructive pulmonary disease (COPD) (odds ratio, 0.53; 95% CI, 0.37 to 0.76; P<0.001). (N Engl J Med 2011;364:897-906.)

喫煙者集団で「間質性変化のない」群との比較です。

CONCLUSIONS

In smokers, interstitial lung abnormalities ― which were present on about 1 of every 12 HRCT scans ― were associated with reduced total lung capacity and a lesser amount of emphysema. (N Engl J Med 2011;364:897-906.)

%表記ではなく、直観的にわかる書き方になっていますね。これはアピール力大です。

いかがでしたか?今回の検討ではHRCTで間質性変化をとらえていました。タバコ曝露量についてはアブストラクトには情報がありませんが、そのあたりも知りたいところですね。

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ABSTRACT | 06:42:57 | Trackback(0) | Comments(0)
アブストラクトの最後にいつもついてるもの: N Engl J Med 2011;364(9):852-60.
これまで特に取り上げたことはありませんでしたが、アメリカ発の研究ではアブストラクトに必ずついているものがあります。たとえば、こんな風に...

(Supported by the VA Cooperative Studies Program and Ortho-McNeil Janssen Scientific Affairs; ClinicalTrials.gov number, NCT00132314.)
(N Engl J Med 2011;365:842-51.)

これは前回取り上げた、Long-Acting Risperidone and Oral Antipsychotics in Unstable Schizophreniaのアブストラクト最後尾に書かれています。

このClinicalTrials.govについてSpecial Articleが掲載されていますので,読んでみましょう。
下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

The ClinicalTrials.gov Results Database ― Update and Key Issues (N Engl J Med 2011;364:852-60.)

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

We summarize the structure and contents of the results database, provide an update of relevant policies, and show how the data can be used to gain insight into the state of clinical research. (N Engl J Med 2011;364:852-60.)

gain insight into ~の洞察力を得る、~を理解する

METHODS

We analyzed ClinicalTrials.gov data that were publicly available between September 2009 and September 2010. (N Engl J Med 2011;364:852-60.)

かなり直近のデータになります。

RESULTS

As of September 27, 2010, ClinicalTrials.gov received approximately 330 new and 2000 revised registrations each week, along with 30 new and 80 revised results submissions. (N Engl J Med 2011;364:852-60.)

As of ~現在で
これは使ってみた表現ですね。

CONCLUSIONS

Although the database allows examination of various aspects of ongoing and completed clinical trials, its ultimate usefulness depends on the research community to submit accurate, informative data. (N Engl J Med 2011;364:852-60.)

なかなか耳の痛い指摘で締めくくっています。

いかがでしたか?今まで大して気にも留めずに飛ばしてきましたが、実はClinicalTrials.govってこういうものだったのですね。

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ABSTRACT | 06:23:40 | Trackback(0) | Comments(0)
一次エンドポイントの設定: N Engl J Med 2011:364(9):842-51.
The New England Journal of Medicineのほとんどのアブストラクトでは、必ず一次エンドポイント primary end pointについて言及があります。研究の要であるからなのですが、その一方で、それをどう設定するかが結果の分かれ目になる場合もあります。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Long-Acting Risperidone and Oral Antipsychotics in Unstable Schizophrenia (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

今回の「ハテナ起点」はこのあたり。

but it has not been tested in a long-term randomized trial involving patients with unstable disease. (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

これまでの検討の不備を突いて、そこをやる、というわけです。

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Long-acting injectable risperidone, a second-generation antipsychotic agent, may improve adherence to treatment and outcomes in schizophrenia, but it has not been tested in a long-term randomized trial involving patients with unstable disease. (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

adherence アドヒアランス

最近は「コンプライアンス」とはいわず、「アドヒアランス」と言うことが多いようです。

METHODS

The primary end point was hospitalization in a VA or non-VA psychiatric hospital. (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

一次エンドポイントは「入院」と設定されています。

RESULTS

The rate of hospitalization after randomization was not significantly lower among patients who received long-acting injectable risperidone than among those who received oral antipsychotics (39% after 10.8 months vs. 45% after 11.3 months; hazard ratio, 0.87; 95% confidence interval, 0.63 to 1.20). (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

95%CIに1が含まれていますから、有意差なしです。

CONCLUSIONS

Long-acting injectable risperidone was not superior to a psychiatrist's choice of oral treatment in patients with schizophrenia and schizoaffective disorder who were hospitalized or at high risk for hospitalization, and it was associated with more local injection-site and extrapyramidal adverse effects. (N Engl J Med 2011;364:842-51.)

長時間作用型のリスペリドンの優位性はなかったという結論です。

いかがでしたか?精神科疾患を対象とした検討では、エンドポイントの設定は難しいのですが、入院したかどうか、というのは、恣意的な操作をゼロにはできないように思えます。ランダム化してあっても、入院時に内服しているか注射しているか、という情報はすぐにわかってしまうのではないでしょうか?

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ABSTRACT | 06:04:29 | Trackback(0) | Comments(0)
糖尿病は万病のもと: N Engl J Med 2011;364(9):829-41.
風邪は万病のもと、などと言いますが、糖尿病も、心血管系疾患はいうにおよばず、ありとあらゆる病気を連れてくるなあ、と漠然と感じていました。
それをきちんと検証したのがこの報告です。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Diabetes Mellitus, Fasting Glucose, and Risk of Cause-Specific Death (N Engl J Med 2011;364:829-41.)

今回は「ハテナ起点」がばっちり書かれています。

The extent to which diabetes mellitus or hyperglycemia is related to risk of death from cancer or other nonvascular conditions is uncertain. (N Engl J Med 2011;364:829-41.)

定番の"is uncertain"タイプですね。

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

The extent to which diabetes mellitus or hyperglycemia is related to risk of death from cancer or other nonvascular conditions is uncertain. (N Engl J Med 2011;364:829-41.)

主部が長いですが、文型は単純ですよ。

METHODS

We calculated hazard ratios for cause-specific death, according to baseline diabetes status or fasting glucose level, from individual-participant data on 123,205 deaths among 820,900 people in 97 prospective studies. (N Engl J Med 2011;364:829-41.)

この研究のリソースについて説明があります。97の前向き研究とあります。信頼度が上がりますね。

RESULTS

After adjustment for age, sex, smoking status, and body-mass index, hazard ratios among persons with diabetes as compared with persons without diabetes were as follows: 1.80 (95% confidence interval [CI], 1.71 to 1.90) for death from any cause, 1.25 (95% CI, 1.19 to 1.31) for death from cancer, 2.32 (95% CI, 2.11 to 2.56) for death from vascular causes, and 1.73 (95% CI, 1.62 to 1.85) for death from other causes. (N Engl J Med 2011;364:829-41.)

いずれもハザード比が1を越えていて、しかも95%CIに1が含まれていません。

CONCLUSIONS

In addition to vascular disease, diabetes is associated with substantial premature death from several cancers, infectious diseases, external causes, intentional self-harm, and degenerative disorders, independent of several major risk factors. (N Engl J Med 2011;364:829-41.)

心血管系疾患以外の疾病についても早期死亡と相関があるという結論になりました。

いかがでしたか?臨床での感触を裏付けるデータとなりました。意義のある内容なので、積極的に患者さんに情報提供できればと思います。

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ABSTRACT | 06:06:24 | Trackback(0) | Comments(0)
転んでもただでは起きない: N Engl J Med 2011;364(9):818-28.
途中経過によっては、研究半ばで終了せざるを得なくなる場合もあります。
そんな場合、それまで集めたデータをどうするか、そのあとのどのようにつないでいくか、というのも腕の見せ所ではあります。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Long-Term Effects of Intensive Glucose Lowering on Cardiovascular Outcomes (N Engl J Med 2011;364:818-28.)

今回は「ハテナ起点」は明示されていません。

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

This report describes the 5-year outcomes of a mean of 3.7 years of intensive glucose lowering on mortality and key cardiovascular events. (N Engl J Med 2011;364:818-28.)

この「5年」と「平均3.7年」の関係はどういうことなの、と思いながら続きを読みます。

METHODS

After termination of the intensive therapy, due to higher mortality in the intensive-therapy group, the target glycated hemoglobin level was 7 to 7.9% for all participants, who were followed until the planned end of the trial. (N Engl J Med 2011;364:818-28.)

最初のプロトコールの早期終了後、引き続き、予定期間まで観察を続けた、とあります。これが、5年と平均3.7年の内情となっていました。

RESULTS

Before the intensive therapy was terminated, the intensive-therapy group did not differ significantly from the standard-therapy group in the rate of the primary outcome (a composite of nonfatal myocardial infarction, nonfatal stroke, or death from cardiovascular causes) (P=0.13) but had more deaths from any cause (primarily cardiovascular) (hazard ratio, 1.21; 95% confidence interval [CI], 1.02 to 1.44) and fewer nonfatal myocardial infarctions (hazard ratio, 0.79; 95% CI, 0.66 to 0.95). (N Engl J Med 2011;364:818-28.)

ここに一次エンドポイントが書かれています。95%CIを見ても、強化治療群では明らかに死亡率が高くなっています。

These trends persisted during the entire follow-up period (hazard ratio for death, 1.19; 95% CI, 1.03 to 1.38; and hazard ratio for nonfatal myocardial infarction, 0.82; 95% CI, 0.70 to 0.96). (N Engl J Med 2011;364:818-28.)

全観察期間でもその傾向は変わらなかった、とあります。これは、強化治療期間の死亡率の影響が大きいためではないでしょうか?

CONCLUSIONS

Such a strategy cannot be recommended for high-risk patients with advanced type 2 diabetes. (N Engl J Med 2011;364:818-28.)

canが使われています。canの基本イメージは「潜在」(ハートで感じる英文法―NHK3か月トピック英会話 (語学シリーズ)、NHK出版、大西泰斗・ポール・マクベイ著)なので、「やってみたいかもしれないけど、それはなしね」という感じでしょうか。

いかがでしたか?このACCORD Study、何度か出てきていますね。切り口によって、如何様にもできますよ、という、研究デザインなんでしょうね。

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ABSTRACT | 06:21:01 | Trackback(0) | Comments(0)
すっきりとした結末: N Engl J Med 2011;364(9):806-17.
The New England Journal of Medicineの原著論文には、意外にも、「思った通りにはいきませんでした」という結論のものが多く掲載されています。
今回はどうでしょうか?

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Apixaban in Patients with Atrial Fibrillation (N Engl J Med 2011;364:806-17.)

この論文の「ハテナ起点」はこのあたりでしょうか。

However, many patients are not suitable candidates for or are unwilling to receive vitamin K antagonist therapy, and these patients have a high risk of stroke. (N Engl J Med 2011;364:806-17.)

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Apixaban, a novel factor Xa inhibitor, may be an alternative treatment for such patients. (N Engl J Med 2011;364:806-17.)

助動詞のmayに着目。mayは「閉ざされていない」イメージ(ハートで感じる英文法―NHK3か月トピック英会話 (語学シリーズ)、NHK出版、大西泰人・ポール・マクベイ著でしたね。

METHODS

The primary outcome was the occurrence of stroke or systemic embolism. (N Engl J Med 2011;364:806-17.)

一次エンドポイントが示されています。

RESULTS

There were 51 primary outcome events (1.6% per year) among patients assigned to apixaban and 113 (3.7% per year) among those assigned to aspirin (hazard ratio with apixaban, 0.45; 95% confidence interval [CI], 0.32 to 0.62; P<0.001). (N Engl J Med 2011;364:806-17.)

ハザード比の95%CIに着目してみると、なかなかの好成績です。検討が早期終了したのも納得できますね。

CONCLUSIONS

In patients with atrial fibrillation for whom vitamin K antagonist therapy was unsuitable, apixaban reduced the risk of stroke or systemic embolism without significantly increasing the risk of major bleeding or intracranial hemorrhage. (N Engl J Med 2011;364:806-17.)

RESULTSの数値を文章化した内容になっています。

いかがでしたか?期待通りの結果になった、という論文でした。

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ABSTRACT | 07:33:20 | Trackback(0) | Comments(0)
久々にStat-readingを: N Engl J Med 2011:364(9);797-805.
アブストラクトといえども、そこに用いられている統計手法にはいつも目を配りつつ読みたいと思っています。
今回の論文は、そのあたりの期待にこたえてくれそうな一編です。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Diuretic Strategies in Patients with Acute Decompensated Heart Failure (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

今回の「ハテナ起点」はこちら。

but there are few prospective data to guide their use. (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

使えるような前向き研究のデータが不足している、だからやるんだ、というわけです。

では、Stat-Readingをやってみましょう。
これは、統計学的記載を軸に、論文の骨子を拾っていくやり方です。

研究デザイン

a prospective, double-blind, randomized trial, (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

前向き二重盲検ランダム化試験です。

エンドポイント

The coprimary end points were patients' global assessment of symptoms, quantified as the area under the curve (AUC) of the score on a visual-analogue scale over the course of 72 hours, and the change in the serum creatinine level from baseline to 72 hours. (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

複合エンドポイントになっています。

エンドポイントの数値結果

In the comparison of bolus with continuous infusion, there was no significant difference in patients' global assessment of symptoms (mean AUC, 4236±1440 and 4373±1404, respectively; P=0.47) or in the mean change in the creatinine level (0.05±0.3 mg per deciliter [4.4±26.5 μmol per liter] and 0.07±0.3 mg per deciliter [6.2±26.5 μmol per liter], respectively; P=0.45). (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

もうひとつありますよ。

In the comparison of the high-dose strategy with the low-dose strategy, there was a nonsignificant trend toward greater improvement in patients' global assessment of symptoms in the high-dose group (mean AUC, 4430±1401 vs. 4171±1436; P=0.06). (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

結論

Among patients with acute decompensated heart failure, there were no significant differences in patients' global assessment of symptoms or in the change in renal function when diuretic therapy was administered by bolus as compared with continuous infusion or at a high dose as compared with a low dose. (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

いずれの検討でもエンドポイントについて有意差なしとなりました。

いかがでしたか?時にはこうした統計学的読解を試みてみるのも勉強になりますね。

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ABSTRACT | 07:17:17 | Trackback(0) | Comments(0)
知るために読む: N Engl J Med 2011;364(8):740-8.
どの業種でもそうなのでしょうが、医学についても、日々知識をアップデートしていく必要があります。
今回のBrief Reportで取り上げられている疾患も、私には未知のものでした。

下記のタイトルをクリックするとサマリーが開きます。

Perilipin Deficiency and Autosomal Dominant Partial Lipodystrophy (N Engl J Med 2011;364:740-8.)

Brief Reportにはアブストラクトはありません。代わりにサマリーがありますので、これを読んでいきましょう。

Perilipin is the most abundant adipocyte-specific protein that coats lipid droplets, and it is required for optimal lipid incorporation and release from the droplet. (N Engl J Med 2011;364:740-8.)

まず、perilipinについての解説があります。専門外で未知の物質であっても、これでおおよそをつかむことができます。

We identified two heterozygous frameshift mutations in the perilipin gene (PLIN1) in three families with partial lipodystrophy, severe dyslipidemia, and insulin-resistant diabetes. (N Engl J Med 2011;364:740-8.)

文の後半に、疾患の特徴が記載されています。

Subcutaneous fat from the patients was characterized by smaller-than-normal adipocytes, macrophage infiltration, and fibrosis. (N Engl J Med 2011;364:740-8.)

ここは組織学的特徴が書かれています。

In contrast to wild-type perilipin, mutant forms of the protein failed to increase triglyceride accumulation when expressed heterologously in preadipocytes. (N Engl J Med 2011;364:740-8.)

変異型のperilipinではどのようなことが起こっているかが説明されています。

These findings define a novel dominant form of inherited lipodystrophy and highlight the serious metabolic consequences of a primary defect in the formation of lipid droplets in adipose tissue. (N Engl J Med 2011;364:740-8.)

今回の検討でわかったことがまとめられています。これは応用のきく表現ですね。

いかがでしたか?試験勉強ではないので、軽く「「へえー」という感じで読み流すだけで十分だと思います。日常の臨床で遭遇することは稀でしょうが、「聞いたことある」「読んだことある」というくらいの知識はあってもいいでしょう。

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ABSTRACT | 06:30:04 | Trackback(0) | Comments(0)
社会学的アプローチでつかまえる: N Engl J Med 2011;364(8):730-9.
新型インフルエンザにせよ、麻疹にせよ、医学的な面だけ見ていてはその流行の本質をとらえきれない場合が多々あります。今回の論文は、社会学的手法を用いて、結核の集団発生を解析した内容です。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Whole-Genome Sequencing and Social-Network Analysis of a Tuberculosis Outbreak (N Engl J Med 2011;364:730-9.)

今回の「ハテナ起点」はこちら。

Traditional contact tracing did not identify a source. (N Engl J Med 2011;364:730-9.)

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

An outbreak of tuberculosis occurred over a 3-year period in a medium-size community in British Columbia, Canada. (N Engl J Med 2011;364:730-9.)

over a 3-year period 3年にわたる

We used whole-genome sequencing and social-network analysis in an effort to describe the outbreak dynamics at a higher resolution. (N Engl J Med 2011;364:730-9.)

in an effort to ~する目的で
at a higher resolution より高い解像度で→もっと明らかにする

ピントがきっちりと絞られた一文ですね。

METHODS

Epidemiologic and genomic data were overlaid on a social network constructed by means of interviews with patients to determine the origins and transmission dynamics of the outbreak. (N Engl J Med 2011;364:730-9.)

were overlaid on ~の上に重ね合わされる

画像処理をやっている人にはお馴染みの「オーバーレイ」です。非常に視覚的な表現です。

RESULTS

Integration of social-network and phylogenetic analyses revealed several transmission events, including those involving “superspreaders.” (N Engl J Med 2011;364:730-9.)

phylogenetic 系統発生学的な

Both lineages descended from a common ancestor and had been detected in the community before the outbreak, suggesting a social, rather than genetic, trigger. (N Engl J Med 2011;364:730-9.)

descended from ~の系統をひく

CONCLUSIONS

Genotyping and contact tracing alone did not capture the true dynamics of the outbreak. (N Engl J Med 2011;364:730-9.)

この一文が「ハテナ起点」と呼応しています。

いかがでしたか?新型インフルエンザの初期集団発生の事例解析を思い出しました。こうした社会学的な視点を持つ大切さがよくわかる一編でした。

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ABSTRACT | 06:26:27 | Trackback(0) | Comments(0)
アジアの人々の場合では: N Engl J Med 2011;364(8):719-29.
種差、性差、経済環境差... いろいろな差に着目すると、そこに「ハテナ起点」の芽が見つかります。
今回は、「アジア」に注目した研究です。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Association between Body-Mass Index and Risk of Death in More Than 1 Million Asians (N Engl J Med 2011;364:719-29.)

今回は「ハテナ起点(論文のきっかけ)」は明記されてはいませんが、このあたりに気配が感じられます。

Most studies that have evaluated the association between the body-mass index (BMI) and the risks of death from any cause and from specific causes have been conducted in populations of European origin. (N Engl J Med 2011;364:719-29.)

では早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Most studies that have evaluated the association between the body-mass index (BMI) and the risks of death from any cause and from specific causes have been conducted in populations of European origin. (N Engl J Med 2011;364:719-29.)

一文で全て表現しています。主部が長いのですが、骨組みは下線部のみです。

METHODS

We performed pooled analyses to evaluate the association between BMI and the risk of death among more than 1.1 million persons recruited in 19 cohorts in Asia. (N Engl J Med 2011;364:719-29.)

アジアの19コホートを対象とした、観察研究です。

RESULTS

In the cohorts of East Asians, including Chinese, Japanese, and Koreans, the lowest risk of death was seen among persons with a BMI (the weight in kilograms divided by the square of the height in meters) in the range of 22.6 to 27.5. (N Engl J Med 2011;364:719-29.)

東アジアでの結果です。BMI 22.6-27.5という結果は、アジアでも教科書通りということでしょうか。

In the cohorts comprising Indians and Bangladeshis, the risks of death from any cause and from causes other than cancer or cardiovascular disease were increased among persons with a BMI of 20.0 or less, as compared with those with a BMI of 22.6 to 25.0, whereas there was no excess risk of either death from any cause or cause-specific death associated with a high BMI. (N Engl J Med 2011;364:719-29.)

コントラストがばっちり決まるように、うまくwhereasが使われています。インドやバングラデシュでは高BMIによる死亡リスク超過は見られなかった、というのは示唆的です。

CONCLUSIONS

Underweight was associated with a substantially increased risk of death in all Asian populations. (N Engl J Med 2011;364:719-29.)

低体重について警鐘を鳴らした結語となっていますね。

いかがでしたか?BMIというと、日本ではメタボリック症候群と共に語られることの多い事項ですが、グローバルにみるとやはり、低体重をきたす経済状況(貧困等)に目が向けられているのだということがわかりました。

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ABSTRACT | 06:12:36 | Trackback(0) | Comments(0)
知識を仕入れる: N Engl J Med 2011;364(8):710-8.
ヘモグロビンのパターンなんて、はるか学生時代、生化学の時間にぐるぐるっとした立体構造図を見た覚えがあるなあ、という程度の記憶になっていました。
それを最新の論文でもう一回、アップデートしてみましょう。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Heterogeneity of Hemoglobin H Disease in Childhood (N Engl J Med 2011;364:710-8.)

今回は「ハテナ起点(論文のきっかけになった疑問)」はありません。

では、早速、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Early diagnosis during newborn screening or infancy has enabled the observation of the natural history of hemoglobin H disease, a subtype of α-thalassemia. (N Engl J Med 2011;364:710-8.)

知ってはいてもこういうところでさらっと使えるようになりたいwordのひとつ、"enable"です。これひとつで格上になります。

METHODS

We analyzed longitudinal clinical data for patients with hemoglobin H disease arising from the deletion of three of four α-globin genes (HbH) and from hemoglobin H Constant Spring (HCS), caused by the deletion of two α-globin genes and the Constant Spring mutation. (N Engl J Med 2011;364:710-8.)

臨床経過を経時的に追いかけた観察研究になっています。

RESULTS

The probability of receiving at least one transfusion by the age of 20 years was 3% for patients with HbH and 80% for those with HCS (P<0.001). (N Engl J Med 2011;364:710-8.)

長い主語です。でも前から順に意味を取ればわかります。そして、このように素直に内容を連ねていけば、自分でも書けます。

CONCLUSIONS

HCS should be recognized as a distinct thalassemia syndrome with a high risk of life-threatening anemia during febrile illnesses. (N Engl J Med 2011;364:710-8.)

shouldが使われています。『英単語イメージハンドブック』(大西泰斗+ポール・マクベイ著、青灯社)によれば、

shouldは弱い圧力:shouldはmustと同系列の意味をもった助動詞。イメージは「圧力」。とはいえ、mustのような高い圧力は感じられません。もっともっとマイルド、それがshouldなのです。

日本語で「べき」と訳してしまうとかなり強い調子に感じられますが、本来のshouldはもっと控えめな感じなのですね。このあたりのニュアンスも感じ取れるようになりたいものです。

いかがでしたか?異常ヘモグロビンによる疾患、日本で大人相手にやっているとあまり遭遇しませんが、知識として頭のどこかに格納しておきます。

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ABSTRACT | 06:25:32 | Trackback(0) | Comments(0)

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