■このブログ内の引用文について

本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

■プロフィール

Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
そんな私に必要な英語力って何?

■最新記事
■最新コメント
■FC2カウンター

■カテゴリ
■リンク
■検索フォーム

■月別アーカイブ
■最新トラックバック
■FC2ブログランキング
■ソーシャルブックマーク

■RSSリンクの表示
■QRコード

QRコード

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
3月25日より5月1日まで全文無料閲覧可!: N Engl J Med 2011;364(7):616-26.
震災対応で、The New England Journal of Medicineでは、日本からのアクセスに限り、5月1日まで、1990年以降の全論文について無料全文閲覧可能の措置を取っています。
もちろん、最新号もその対象です。

しばらく更新が滞っておりました。
今、私に出来ることをやるという意味でも、まだ取り上げていない論文を順次、記事にしていきます。
(時間の制約上、通常と構成が異なることが多々あります。ご了承くださいね。)

というわけで、今回は2月17日号の2番目掲載の論文から。
下記のタイトルをクリックすると全文を閲覧できます

Risk HLA-DQA1 and PLA2R1 Alleles in Idiopathic Membranous Nephropathy (N Engl J Med 2011;364:616-26.)

今回の「ハテナ起点(論文のもとになった疑問)」はこちら。

Idiopathic membranous nephropathy is a major cause of the nephrotic syndrome in adults, but its etiologic basis is not fully understood. (N Engl J Med 2011;364:616-26.)

では、アブストラクトを読んでいきます。

BACKGROUND

Idiopathic membranous nephropathy is a major cause of the nephrotic syndrome in adults, but its etiologic basis is not fully understood. (N Engl J Med 2011;364:616-26.)

"a"を使っていますよ。「定まらない」イメージでしたね。

METHODS

Associations were calculated by means of a chi-square basic allele test; the threshold for significance was adjusted for multiple comparisons (with the Bonferroni method). (N Engl J Med 2011;364:616-26.)

使用した統計手法が記載されています。
多重比較なので the Bonferroni法を使ったとあります。

RESULTS

The odds ratio for idiopathic membranous nephropathy with homozygosity for both risk alleles was 78.5 (95% confidence interval, 34.6 to 178.2). (N Engl J Med 2011;364:616-26.)

オッズ比は78.5で、95%CI 34.6-178.2でした。かなり強力な要因のようですね。

CONCLUSIONS

Our findings suggest a basis for understanding this disease and illuminate how adaptive immunity is regulated by HLA. (N Engl J Med 2011;364:616-26.)

illuminate 明らかにする

シンプルでスタンダードながら、「使える」締めの構文です。

いかがでしたか?遺伝子・免疫系が苦手、でも、そこは適当にすっとばして読んでもOKです。ともかく、250-300語の英語を最後まで見る、ことに効き目あり、ですよ。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ

スポンサーサイト

テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 07:14:43 | Trackback(0) | Comments(0)
時系列が見えるように書く :N Engl J Med 2011;364(7):603-15.
どんな研究であっても、突然、ぽーんと生まれ出たわけではなく、それに関わる過去・現在・未来があります。
アブストラクト1編にもそれを見ることができます。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Efficacy of Intravitreal Bevacizumab for Stage 3+ Retinopathy of Prematurity (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

今回の「ハテナ起点」、明記はされていませんが、このあたりにただよっています。

Case series in which patients were treated with vascular endothelial growth factor inhibitors suggest that these agents may be useful in treating retinopathy of prematurity. (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

まずはStat-Readingです。

研究デザイン


a prospective, controlled, randomized, stratified, multicenter trial

一次エンドポイント


The primary ocular outcome was recurrence of retinopathy of prematurity in one or both eyes requiring retreatment before 54 weeks' postmenstrual age. (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

一次エンドポイントの結果数値


Retinopathy of prematurity recurred in 4 infants in the bevacizumab group (6 of 140 eyes [4%]) and 19 infants in the laser-therapy group (32 of 146 eyes [22%], P=0.002). (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

結論


Intravitreal bevacizumab monotherapy, as compared with conventional laser therapy, in infants with stage 3+ retinopathy of prematurity showed a significant benefit for zone I but not zone II disease. (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

次に、アブストラクトを読んでいきます。

BACKGROUND

Case series in which patients were treated with vascular endothelial growth factor inhibitors suggest that these agents may be useful in treating retinopathy of prematurity. (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

症例研究から得られた内容を記載しています。ここが、今回の研究の「過去」にあたりますね。

METHODS

We conducted a prospective, controlled, randomized, stratified, multicenter trial to assess intravitreal bevacizumab monotherapy for zone I or zone II posterior stage 3+ (i.e., stage 3 with plus disease) retinopathy of prematurity. Infants were randomly assigned to receive intravitreal bevacizumab (0.625 mg in 0.025 ml of solution) or conventional laser therapy, bilaterally. (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

カッコ書きと"i.e.,"をうまく使って、説明を加えています。参考になります。

RESULTS

A significant treatment effect was found for zone I retinopathy of prematurity (P=0.003) but not for zone II disease (P=0.27). (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

"A"を使っていますね。「ひとつに定まらない」イメージとして見ておきます。

CONCLUSIONS

This trial was too small to assess safety. (N Engl J Med 2011;364:603-15.)

安全性評価のために設定されたデザインではないので、断り書きがはいっています。次の研究は、ここに照準を当てた内容になるのでしょうか?となると、この一文がこの研究の「未来」をあらわしていることになりますね。

いかがでしたか?限りあるアブストラクトでも、過去・現在・未来をうまく織り込んでいました。なかなかの手腕を感じます。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ


テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 18:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
数字で説得する: N Engl J Med 2011;364(6):535-41.
どんな仕事においても、成果なり功績なりを「数字で示す」ことがしばしば求められます。
その是非はともかくとして、数字の持つ「説得力」は無視できないところです。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

The Role of Public-Sector Research in the Discovery of Drugs and Vaccines (N Engl J Med 2011;364:535-41.)

この論文はSpecial Articleとして掲載され、全文を無料で閲覧できます。

では、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Historically, public-sector researchers have performed the upstream, basic research that elucidated the underlying mechanisms of disease and identified promising points of intervention, whereas corporate researchers have performed the downstream, applied research resulting in the discovery of drugs for the treatment of diseases and have carried out development activities to bring them to market. (N Engl J Med 2011;364:535-41.)

"whereas"の前後で、きちんと対になっています。そこを押さえると読んでいて楽しいですよ。

public-sector researchers ⇔ corporate researchers
the upstream, basic research ⇔ the downstream, applied research
elucidated the underlying mechanisms of disease and identified promising points of intervention ⇔ resulting in the discovery of drugs for the treatment of diseases and have carried out development activities to bring them to market

(句の間には特殊文字で両矢印がはいっています。表示されない場合はご容赦ください。)

METHODS

We identified new drugs and vaccines approved by the Food and Drug Administration (FDA) that were discovered by public-sector research institutions (PSRIs) and classified them according to their therapeutic category and potential therapeutic effect. (N Engl J Med 2011;364:535-41.)

一文ではありますが、趣旨を明確に述べています。

RESULTS

More than half of these drugs have been used in the treatment or prevention of cancer or infectious diseases. (N Engl J Med 2011;364:535-41.)

保健行政の関心事項をずばっと突いていますね。

CONCLUSIONS

Public-sector research has had a more immediate effect on improving public health than was previously realized. (N Engl J Med 2011;364:535-41.)

これも一文だけなのですが、下線部で先入観の再編成を迫っているあたり、なかなかです。

いかがでしたか?日本でもこんな感じで、数字を出してプレゼンテーションすれば、もう少し、基礎研究に日が当たるんじゃないか、と思いました。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ

テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 18:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
行動変容の難しさ: N Engl J Med 2011;364(6):524-34.
生活習慣病の改善には、まず日々の行動をいい方向へ変えていくことが必要です。そのためには、ちょっとした動機や決心がいるのですが、そのきっかけに、ゲノム解析はなるのでしょうか?

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Effect of Direct-to-Consumer Genomewide Profiling to Assess Disease Risk (N Engl J Med 2011;364:524-34.)

今回の「ハテナ起点」はこちら。

The use of direct-to-consumer genomewide profiling to assess disease risk is controversial, and little is known about the effect of this technology on consumers. (N Engl J Med 2011;364:524-34.)

では、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

We examined the psychological, behavioral, and clinical effects of risk scanning with the Navigenics Health Compass, a commercially available test of uncertain clinical validity and utility. (N Engl J Med 2011;364:524-34.)

当該事業内容について"uncertain"と断じています。架空事業ではないので、ここまで断定してもクレームは出ないのか、心配になりますが...

METHODS

We recruited subjects from health and technology companies who elected to purchase the Health Compass at a discounted rate. (N Engl J Med 2011;364:524-34.)

「ディスカウント料金で」ということも明記していますね。

RESULTS

Primary analyses showed no significant differences between baseline and follow-up in anxiety symptoms (P=0.80), dietary fat intake (P=0.89), or exercise behavior (P=0.61). (N Engl J Med 2011;364:524-34.)

何の変化もなかったということですね。

CONCLUSIONS

Potential effects of this type of genetic testing on the population at large are not known. (N Engl J Med 2011;364:524-34.)

対象にバイアスがあることをふまえての一文だと思います。

いかがでしたか?どの程度のゲノム診断結果であったかは、アブストラクトからはわかりません。しかし、「その程度のリスク提示」では行動変容は得られなかったようです。人を動かすのは、本当に、至難の業です。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ

テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 18:13:03 | Trackback(0) | Comments(0)
膵神経内分泌腫瘍へのphase3をもう1本: N Engl J Med 2011;364(6):514-23.
NEJM Feb.10号は膵神経内分泌腫瘍特集だったようで、phase3の治験薬がもう一つ掲載されています。
下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Everolimus for Advanced Pancreatic Neuroendocrine Tumors (N Engl J Med 2011;364:514-23.)

今回も「ハテナ起点」は提示されていません。

ではまず、Stat-Readingから。

研究デザイン


in a prospective, randomized, phase 3 study
第3相試験です。

一次エンドポイント


The primary end point was progression-free survival in an intention-to-treat analysis. (N Engl J Med 2011;364:514-23.)

一次エンドポイントの数値結果


The median progression-free survival was 11.0 months with everolimus as compared with 4.6 months with placebo (hazard ratio for disease progression or death from any cause with everolimus, 0.35; 95% confidence interval [CI], 0.27 to 0.45; P<0.001), representing a 65% reduction in the estimated risk of progression or death. (N Engl J Med 2011;364:514-23.)

結論


Everolimus, as compared with placebo, significantly prolonged progression-free survival among patients with progressive advanced pancreatic neuroendocrine tumors and was associated with a low rate of severe adverse events. (N Engl J Med 2011;364:514-23.)

次にアブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Everolimus, an oral inhibitor of mammalian target of rapamycin (mTOR), has shown antitumor activity in patients with advanced pancreatic neuroendocrine tumors, in two phase 2 studies. (N Engl J Med 2011;364:514-23.)

2つの既報について簡潔にまとめた一文です。

METHODS

In the case of patients in whom radiologic progression occurred during the study, the treatment assignments could be revealed, and patients who had been randomly assigned to placebo were offered open-label everolimus. (N Engl J Med 2011;364:514-23.)

途中で進行が認められた場合の対応について記載されています。

RESULTS

Estimates of the proportion of patients who were alive and progression-free at 18 months were 34% (95% CI, 26 to 43) with everolimus as compared with 9% (95% CI, 4 to 16) with placebo. (N Engl J Med 2011;364:514-23.)

95%信頼区間を見る限り、なかなか有望な結果となっていますね。

CONCLUSIONS

Everolimus, as compared with placebo, significantly prolonged progression-free survival among patients with progressive advanced pancreatic neuroendocrine tumors and was associated with a low rate of severe adverse events. (N Engl J Med 2011;364:514-23.)

結果数値を文章化しています。

いかがでしたか?こちらも見込みがありそうですね。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ

テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 18:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
治験の進むステップ: N Engl J Med 2011;364(6):501-13.
Appleに関心のある人には気になる「膵神経内分泌腫瘍」ですが、その治療薬についての報告がNEJM Feb.10号に掲載されています。
下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Sunitinib Malate for the Treatment of Pancreatic Neuroendocrine Tumors (N Engl J Med 2011;364:501-13.)

今回は「ハテナ起点」は明示されていません。

ではまずは、Stat-Readingから。

研究デザイン


a multinational, randomized, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial

第3相試験です。

一次エンドポイント


The primary end point was progression-free survival (N Engl J Med 2011;364:501-13.)

一次エンドポイントの結果数値

Median progression-free survival was 11.4 months in the sunitinib group as compared with 5.5 months in the placebo group (hazard ratio for progression or death, 0.42; 95% confidence interval [CI], 0.26 to 0.66; P<0.001). (N Engl J Med 2011;364:501-13.)

HRの95%CIが0.26-0.66というのはかなりよい成績ではないでしょうか?

結論


Continuous daily administration of sunitinib at a dose of 37.5 mg improved progression-free survival, overall survival, and the objective response rate as compared with placebo among patients with advanced pancreatic neuroendocrine tumors. (N Engl J Med 2011;364:501-13.)

次にアブストラクトを読んでいきます。

BACKGROUND

The multitargeted tyrosine kinase inhibitor sunitinib has shown activity against pancreatic neuroendocrine tumors in preclinical models and phase 1 and 2 trials. (N Engl J Med 2011;364:501-13.)

治験は下線部のように段階を踏んで進められます。

METHODS

We conducted a multinational, randomized, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial of sunitinib in patients with advanced, well-differentiated pancreatic neuroendocrine tumors. (N Engl J Med 2011;364:501-13.)

グローバルな展開を睨んだ対象群設定となっていますね。内訳を見ると(本文参照)、人種、地域を広くカバーしています。

RESULTS

The study was discontinued early, after the independent data and safety monitoring committee observed more serious adverse events and deaths in the placebo group as well as a difference in progression-free survival favoring sunitinib. (N Engl J Med 2011;364:501-13.)

第3相試験は早期終了となりました。その理由は治験薬の不具合ではありませんでした。

CONCLUSIONS

Continuous daily administration of sunitinib at a dose of 37.5 mg improved progression-free survival, overall survival, and the objective response rate as compared with placebo among patients with advanced pancreatic neuroendocrine tumors. (N Engl J Med 2011;364:501-13.)

この"among"は使えそうでいて、実際には出てこないかも、という気がします。チェック!

いかがでしたか?かなり有望な治療薬のように思えますが、臨床の場に出てくるでしょうか?

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ

テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 18:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
比較が盛りだくさんなとき: N Engl J Med 2011;364(9):797-805.
ひとつの論文にたくさんの比較研究が盛り込まれているとき、「お得感」を感じる向きもありそうですが、読むときには混乱しないように、下線でも引っ張っておくのもいいかもしれません。

下記のタイトルをクリックするとアブストラクトが開きます。

Diuretic Strategies in Patients with Acute Decompensated Heart Failure (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

今回の「ハテナ起点(リサーチクエスチョン)」はこちら。

Loop diuretics are an essential component of therapy for patients with acute decompensated heart failure, but there are few prospective data to guide their use. (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

「全体像→絞り込んだ疑問点」という展開です。

まずは、ささっとStat-Readingです。

研究デザイン


In a prospective, double-blind, randomized trial,... (N Engl J Med 2011;364:797-805.)
前向き二重盲検ランダム化試験です。

一次エンドポイント


The coprimary end points were patients' global assessment of symptoms, quantified as the area under the curve (AUC) of the score on a visual-analogue scale over the course of 72 hours, and the change in the serum creatinine level from baseline to 72 hours. (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

一次エンドポイント結果数値


これはRESULTSの大部分なので、引用は割愛します。

結論

Among patients with acute decompensated heart failure, there were no significant differences in patients' global assessment of symptoms or in the change in renal function when diuretic therapy was administered by bolus as compared with continuous infusion or at a high dose as compared with a low dose. (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

次に、アブストラクトを読んでいきましょう。

BACKGROUND

Loop diuretics are an essential component of therapy for patients with acute decompensated heart failure, but there are few prospective data to guide their use. (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

たった一文ですが、この研究の動機をずばりと表現しています。前向き試験のデータが欲しい、ということです。

METHODS

In a prospective, double-blind, randomized trial, we assigned 308 patients with acute decompensated heart failure to receive furosemide administered intravenously by means of either a bolus every 12 hours or continuous infusion and at either a low dose (equivalent to the patient's previous oral dose) or a high dose (2.5 times the previous oral dose). (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

下線をふたつ引いたように、ここには2種類の比較研究が組み込まれています。混乱しないようにおさえておきましょう。

RESULTS

In the comparison of bolus with continuous infusion, there was no significant difference in patients' global assessment of symptoms (mean AUC, 4236±1440 and 4373±1404, respectively; P=0.47) or in the mean change in the creatinine level (0.05±0.3 mg per deciliter [4.4±26.5 μmol per liter] and 0.07±0.3 mg per deciliter [6.2±26.5 μmol per liter], respectively; P=0.45). (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

こちらはひとつ目の比較研究の結果です。

In the comparison of the high-dose strategy with the low-dose strategy, there was a nonsignificant trend toward greater improvement in patients' global assessment of symptoms in the high-dose group (mean AUC, 4430±1401 vs. 4171±1436; P=0.06). There was no significant difference between these groups in the mean change in the creatinine level (0.08±0.3 mg per deciliter [7.1±26.5 μmol per liter] with the high-dose strategy and 0.04±0.3 mg per deciliter [3.5±26.5 μmol per liter] with the low-dose strategy, P=0.21). (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

2文に分かれていますが、こちらはふたつ目の比較研究の結果です。

CONCLUSIONS

Among patients with acute decompensated heart failure, there were no significant differences in patients' global assessment of symptoms or in the change in renal function when diuretic therapy was administered by bolus as compared with continuous infusion or at a high dose as compared with a low dose. (N Engl J Med 2011;364:797-805.)

ここで"or"が使われていることにも目を光らせておきましょう。

いかがでしたか?投与方法でも投与量でも有意差は出ませんでした。そうなると、よりよい結果をもたらす利尿剤の使用方法とはどんなものになるのでしょうか?今回の検討から導かれる、著者らの提案を聞いてみたい気がしますね。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ


テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 18:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。