■このブログ内の引用文について

本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
そんな私に必要な英語力って何?

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コホート研究を読む: N Engl J Med 2010;363:2114-23.
研究デザインには前向き研究と後ろ向き研究のふたつがあります。
今回読む論文は、その前向き研究を行ったものです。

下記のタイトルをクリックすると抄録が開きます。

Use of Proton-Pump Inhibitors in Early Pregnancy and the Risk of Birth Defects (N Engl J Med 2010;363(22):2114-23.

今回の「ハテナ起点(論文のきっかけとなった疑問)」はこのあたりにあります。

Symptoms of gastroesophageal reflux are common in pregnancy, but there are limited data on the risk of birth defects associated with exposure to proton-pump inhibitors (PPIs) in early pregnancy. (N Engl J Med 2010;363:2114-23.)

では、早速抄録を読んでいきましょう。

BACKGROUND

Symptoms of gastroesophageal reflux are common in pregnancy, but there are limited data on the risk of birth defects associated with exposure to proton-pump inhibitors (PPIs) in early pregnancy. (N Engl J Med 2010;363:2114-23.)

but there are limited data on 限られたデータしかない

すべて現在形で書かれています。「今、そうなんだよ」という即時的な印象があります。

METHODS

We conducted a cohort study to assess the association between exposure to PPIs during pregnancy and the risk of major birth defects among all infants born alive in Denmark between January 1996 and September 2008. (N Engl J Med 2010;363:2114-23.)

研究デザインを示しています。コホート研究についての解説を『たったこれだけ!統計学』(奥田千惠子訳、金芳堂)で見てみます。

Cohort study コホート研究
1つのグループ(コホート)を経時的に追跡し、処置やリスクファクターの影響を調べる前向きの観察研究.


ちなみにこちらの原著"Medical Statistics Made Easy"(M Harris and G.Taylor, Scion)ではこうなっています。

Cohort study
A prospective, observational study that follows a group (cohort) over a period of time and investigates the effect of a treatment or risk factor.


RESULTS

Among 840,968 live births, 5082 involved exposure to PPIs between 4 weeks before conception and the end of the first trimester of pregnancy. (N Engl J Med 2010;363:2114-23.)

betweenの中身が長いので惑わされないように。

There were 174 major birth defects in infants whose mothers had been exposed to PPIs during this period (3.4%), as compared with 21,811 in the group whose mothers had not been exposed (2.6%) (adjusted prevalence odds ratio, 1.23; 95% confidence interval [CI], 1.05 to 1.44). (N Engl J Med 2010;363:2114-23.)

95%信頼区間は1を越えています。設定された観察期間においてはPPIの影響もあると考えていいようです。

In analyses limited to exposure during the first trimester, there were 118 major birth defects among 3651 infants exposed to PPIs (3.2%), and the adjusted prevalence odds ratio was 1.10 (95% CI, 0.91 to 1.34). (N Engl J Med 2010;363:2114-23.)

しかし、妊娠第1期に限定すれば、CIに1が含まれていることから、影響なしと考えられます。

CONCLUSIONS

In this large cohort, exposure to PPIs during the first trimester of pregnancy was not associated with a significantly increased risk of major birth defects. (N Engl J Med 2010;363:2114-23.)

結論としては妊娠第1期の結果をもってきています。そもそも「ハテナ起点」は妊娠初期におけるPPIの影響だったので、呼応はしています。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトのCurrent IssueまたはPast issuesから該当論文のものをご覧ください。1997年以降のNEJMアブストラクト和訳は発行年月と共にVol.番号とNo.番号によって並べられています。
当ブログでは発行年月はタイトルに含めていません。お手数ですが、タイトルに付記したVol.とNo.で見てくださいね。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 06:46:15 | Trackback(0) | Comments(0)

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