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本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

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ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
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診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
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週イチ統計を読む: N Engl J Med 2010;363:423-33.
The New England Journal of Medicine July 29号掲載の論文で統計の勉強をしましょう。
今回取り上げる論文はこちら。

CPR with Chest Compression Alone or with Rescue Breathing (N Engl J Med 2010;363:423-33.)

残念ながら、全文無料閲覧の論文ではありません。
「図書館で見るしかないか」という前に、もし、iPhone/iPod Touch、iPadをお持ちなら、App Storeをチェック。
NEJM This Weekという無料アプリをダウンロードすれば、今週号掲載論文の全文をタダで読むことができます。
便利ですよね。"NEJM太っ腹”と言いたくなります。

では、そろそろ、論文を読んでみましょうか。
統計の視点から読むときのチェックポイントは、DPePSでしたね。

D:Design (デザイン)
Pe:Primary endpoint (一次エンドポイント)
P:Power (パワー計算)
S:Statistics (統計手法)


これを略して
 DPePS (ディーペップス)ですね。

論文でまず読むのはアブストラクト(抄録)部分ですから、ここからDPePSに該当する部分はできるだけ集めておきましょう。

【抄録から】

Design デザイン

We conducted a multicenter, randomized trial of dispatcher instructions to bystanders for performing CPR. (N Engl J Med 2010;363:423-33.)

多施設ランダム化試験を実施したとあります。

Primary Endpoint 一次エンドポイント

The primary outcome was survival to hospital discharge. (N Engl J Med 2010;363:423-33.)

生存退院できるかどうかを一次アウトカムにしています。

このあと2つについては、本文を見ていきます。

Power 統計的パワー

The trial was designed to detect an absolute difference of 3.5 percentage points in the survival rates between the two study groups, with the use of a two-sided alpha level of 0.05 and a power of 80%. (N Engl J Med 2010;363:423-33.)

生存率の絶対差(臨床的有意と考える差)が3.5%となるよう、αエラーを5%、βエラーを20%に設定しています。

Statistics 統計手法

To compare the distribution of characteristics and outcomes for the two types of CPR instruction, we used the chi-square statistic for categorical variables and the independent-samples t-test or the nonparametric Mann–Whitney U test for continuous variables. (N Engl J Med 2010;363:423-33.)

「カテゴリー変数にはカイ二乗検定」で「連続変数にはt検定かノンパラメトリックMann–Whitney U検定」を実施したとあります。

ここまで見たら、結果を読みます。

Results 結果

アブストラクトを見てみます。

We observed no significant difference between the two groups in the proportion of patients who survived to hospital discharge (12.5% with chest compression alone and 11.0% with chest compression plus rescue breathing, P=0.31) (N Engl J Med 2010;363:423-33.)

パワー計算で使った「3.5%の差」は出ませんでした。2群の有意差なし、という結果となりましたね。

いかがでしたか?
結果を評価するには、統計視点のほかに、対象の吟味も必要となってきますね。
そのあたりも書きたいところですが、本日はここまで。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

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