■このブログ内の引用文について

本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
そんな私に必要な英語力って何?

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英単語をニュアンスで使い分ける: N Engl J Med 2010;363:411-22.
英語でも日本語でも、「同じような意味だけれど、若干ニュアンスが異なる」という、いわゆる同義語があります。
特に英語の場合、そのあたりの匂いを嗅ぎ分けるためには、英英辞典を引いたりネイティブの書いた本を読んだり、と少なからず「お勉強」が必要になってきます。

下記のタイトルをクリックすると抄録が開きます。

Sipuleucel-T Immunotherapy for Castration-Resistant Prostate Cancer (N Engl J Med 2010;363:411-22.)

今回は「ハテナ起点」は明示されていません。

では、早速抄録を読んでいきましょう。

BACKGROUND

Sipuleucel-T, an autologous active cellular immunotherapy, has shown evidence of efficacy in reducing the risk of death among men with metastatic castration-resistant prostate cancer. (N Engl J Med 2010;363:411-22.)

このefficacyと似た意味をもつ単語にeffectivenessがあります。
ロングマン現代英英辞典4訂増補版では次のように書かれています。

efficacy the ability of something to produce the right result. =effectiveness

でも、アメリカでメディカルライターを生業としているCynthia L. Kriderは、この2語のニュアンスの違いを次のように説明しています。

efficacy(効力)は、期待されている結果を出す力を意味する。(中略)
一方、effectiveness(有効性)は一般的には、精度の目安や、装置や治療のできを表す。(
『速引!医学語ブック』、シンシア・L・クライダー著、東京図書)

さらに、その使い分けとして

「ある新薬が血圧を30%下げると期待されていて、実際、治験ではそれを達成した。この場合、この新薬はefficacyがあった、という。しかし、実際の臨床で使用した結果、15%しか下げなかったという場合、目標値は達成されていないが血圧自体は下げていることから、efficacyはないがeffectivenessはある、といえる」

という内容の例をあげています。
ただし、このあたりのニュアンスはネイティブでも分かれるようで、同書でも「同業者(メディカルライター)の9割は同じ意見だった」と書いてありました。
シソーラス辞典を使うときにも、こうした知識がどこか頭の隅にでもあると、より正確に記述できますね。

METHODS

In this double-blind, placebo-controlled, multicenter phase 3 trial, we randomly assigned 512 patients in a 2:1 ratio to receive either sipuleucel-T (341 patients) or placebo (171 patients) administered intravenously every 2 weeks, for a total of three infusions. (N Engl J Med 2010;363:411-22.)

for a total of three infusions 全部で3回点滴投与した

RESULTS

The 36-month survival probability was 31.7% in the sipuleucel-T group versus 23.0% in the placebo group. (N Engl J Med 2010;363:411-22.)

The 36-month survival probability 3年生存率

"probability"を使っていることをチェック。

CONCLUSIONS

The use of sipuleucel-T prolonged overall survival among men with metastatic castration-resistant prostate cancer. (N Engl J Med 2010;363:411-22.)

"among"を使っています。これは「ひとつひとつ個々を明確に分けて意識しない」感覚です。(『ネイティブスピーカーの前置詞―ネイティブスピーカーの英文法〈2〉』、大西泰斗、ポール・マクベイ著、研究社)

いかがでしたか?
ことばの微細なニュアンス、いろいろな資料を読んだり聞いたり見たりしていくうちにつかめればいいな、と思います。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 05:55:48 | Trackback(0) | Comments(0)

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