■このブログ内の引用文について

本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

■プロフィール

Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
そんな私に必要な英語力って何?

■最新記事
■最新コメント
■FC2カウンター

■カテゴリ
■リンク
■検索フォーム

■月別アーカイブ
■最新トラックバック
■FC2ブログランキング
■ソーシャルブックマーク

■RSSリンクの表示
■QRコード

QRコード

週イチ統計を読む: N Engl J Med 2010;363:257-65.
今週号の原著論文を使って、統計の勉強をしましょう。
幸い、全文無料閲覧できる論文があります。下記のタイトルをクリックすると全文を閲覧できます。

Early versus Standard Antiretroviral Therapy for HIV-Infected Adults in Haiti (N Engl J Med 2010;363:257-65.)

統計のチェックポイントは今回からは次のようにします。
D:Design (デザイン)
Pe:Primary endpoint (一次エンドポイント)
P:Power (パワー計算)
S:Statistics (統計手法)
論文記述の流れもだいたいこれに沿っているので、変更してみました。
略すと、
 DPePS (ディーペップス)ですね。

では、この順に見ていきます。
論文の最初に読むところは抄録 abstractなので、そこから拾える情報は拾っておきましょう。
抄録から拾えるところは次の通り。

Design

We conducted a randomized, open-label trial of early initiation of antiretroviral therapy, as compared with the standard timing for initiation of therapy, among HIV-infected adults in Haiti who had a confirmed CD4+ T-cell count that was greater than 200 and less than 350 per cubic millimeter at baseline and no history of an acquired immunodeficiency syndrome (AIDS) illness. (N Engl J Med 2010;363:257-65.)

ランダム化非盲検化試験で実施したとあります。

Primary endpoint

The primary study end point was survival. (N Engl J Med 2010;363:257-65.)

一次エンドポイントは生存です。

抄録からはここまで拾うことができました。残りは本文のMethods部分を読むことになります。

Power

We estimated that with a sample of 794 participants (397 per group), the study would have 80% power to show a hazard ratio for survival with early treatment of 2.0 after 65 deaths had occurred, with a two-sided type I error rate of 5%. (N Engl J Med 2010;363:257-65.)

αエラーを5%、βエラーを20%とし、有意と考える差の大きさを「ハザード比2.0」と設定しています。そこから、必要な対象数 794を出しています。

Statistics

All analyses were based on the intention-to-treat principle. (N Engl J Med 2010;363:257-65.)

ITTで分析したというのはキーフレーズになります。

The primary study end point, survival, was analyzed with the use of standard Kaplan–Meier methods, and differences between the two survival curves were evaluated with the use of the log-rank test, as specified in the protocol. (N Engl J Med 2010;363:257-65.)

統計手法が明示されていますね。

いかがでしたか?チェックポイントがきちんと書かれていて、内容を押さえやすくなっていました。
パワー計算において、研究の設定した「臨床的に有意と考える差」について納得できる線かどうか、というのもその論文の価値を決めるひとつの評価項目になりますね。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
またのお越しをお待ちいたしております。
ブログランキング参加中。応援の1クリックをお願いします。

にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽・映画の英語へ

テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

Statistics | 06:01:13 | Trackback(0) | Comments(0)

FC2Ad