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本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
ごく普通の患者さんたちを相手にしていて、
診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
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有意差がでない、ということはどういうことなのか:N Engl J Med 2009;361:2318-29.
以前の記事で、
「検討の結果、有意差がでなくても、そこに意義があるので、NEJMに掲載されることがある」
と書いたことがあります。それはそうなのでしょうが、
最近、統計の勉強をし始めて気がついたこと、それは、
「すべての研究計画は、有意差が出るように立てられている」
ということです。
つまり、パワー計算により、「有意差が出る」nの数を算出しているのです。
ですから、「検討の結果、有意差なし」になるということは、すなわち、パワー計算のときに使用した条件に問題があるということになります。その間違った条件が何にあたるのか、統計的数値(α値、β値)なのか、「これくらい改善が見込めれば有効と考える」とした改善率なのか、そのあたりは十分考えることが必要になります。

下記のタイトルをクリックすると抄録が開きます。
Platelet Inhibition with Cangrelor in Patients Undergoing PCI (N Engl J Med 2009;361:2318-29.)

今回のハテナ起点はこのあたりに潜んでいますよ。
This agent might have a role in the treatment of patients who require rapid, predictable, and profound but reversible platelet inhibition. (N Engl J Med 2009;361:2318-29.)

では、抄録を読んでいきましょう。

BACKGROUND

This agent might have a role in the treatment of patients who require rapid, predictable, and profound but reversible platelet inhibition. (N Engl J Med 2009;361:2318-29.)

大西泰斗・ポールマクベイ先生の英単語イメージハンドブックによれば
mayは「開かれたドア」のイメージ
過去形は「離れている」イメージ
なので、かなり控えめな可能性だとわかります。「五分五分、いやもっと低いかも、いやわかんないなー」って感じでしょうか。

METHODS

The primary efficacy end point was a composite of death from any cause, myocardial infarction, or ischemia-driven revascularization at 48 hours. (N Engl J Med 2009;361:2318-29.)
 一次エンドポイントは術後48時間で見る、と設定しています。

RESULTS

The rate of major bleeding (according to Acute Catheterization and Urgent Intervention Triage Strategy criteria) was higher with cangrelor, a difference that approached statistical significance (3.6% vs. 2.9%; odds ratio, 1.26; 95% CI, 0.99 to 1.60; P=0.06), ... (N Engl J Med 2009;361:2318-29.)

a difference that approached statistical significance この差は統計学的有意に近い
 おもしろい言い方ですね。有意差が出ないときに使えるかな。

CONCLUSIONS

Cangrelor, when administered intravenously 30 minutes before PCI and continued for 2 hours after PCI, was not superior to an oral loading dose of 600 mg of clopidogrel, administered 30 minutes before PCI, in reducing the composite end point of death from any cause, myocardial infarction, or ischemia-driven revascularization at 48 hours.(N Engl J Med 2009;361:2318-29.)
 一次エンドポイントで差はつきませんでした。どのくらいの低減率を目指したのかが興味ありますね。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

お読みいただき、ありがとうございます。あなたのお役に立てましたでしょうか。
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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

ABSTRACT | 06:39:21 | Trackback(0) | Comments(0)

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