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本ブログは、The New England Journal of Medicine Permission Departmentより、「The New England Journal of Medicine本誌からの文単位での引用に許諾は不要」との見解をいただいた上で、運用しております。更に、「文章を抜き出してサマリーを書いてよい」との文言もいただいております。

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Dr. Joy

Author:Dr. Joy
ごく普通の町でごく普通に医者をやってます。
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診察室に入ってくる人が英語をしゃべったりするのは数年に1度あるかないか。
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週イチ!統計を読む: N Engl J Med 2009;361:2113-22.
さあ、今週号でも統計の勉強をしてみましょう。
今回取り上げる論文は、こちら。
Extended-Release Niacin or Ezetimibe and Carotid Intima–Media Thickness (N Engl J Med 2009;361:2113-22.)
残念ながら、全文無料閲覧ではないので、抄録にリンクしています。
全文を読みたい方は、定期購読するか(笑)、図書館などで閲覧してくださいね。
統計の勉強にお世話になっているのは、臨床医による臨床医のための本当はやさしい臨床統計―一流論文に使われる統計手法はこれだ! (EBMライブラリー)です。
この本の「統計を見る」手順は次の通り。
1) 研究デザインの確認
2) パワー計算
3) 一次エンドポイントの確認
4) 統計解析のパターン確認


では、早速、統計部分に気をつけて読んでみます。

1) 研究デザインの確認
これは抄録部分にも書いてあります。
The patients were randomly assigned to receive extended-release niacin (target dose, 2000 mg per day) or ezetimibe (10 mg per day). (N Engl J Med 2009;361:2113-22.)
本文では、METHODSの最初にあるSTUDY POPULATIONに次のように書かれています。
This prospective, randomized, parallel-group, open-label study involving the blinded evaluation of end points was conducted at two centers: Walter Reed Army Medical Center, a university-affiliated, suburban, tertiary care military medical center in Washington, DC, and the Washington Adventist Hospital, a private tertiary care hospital located in Takoma Park, Maryland. (N Engl J Med 2009;361:2113-22.)
ランダム化比較試験であることがわかります。

2) パワー計算
パワー計算というのは「必要なサンプル数を求める計算」と言えます。
これは次のような要素で決まります。
1. アウトカムの種類:二者択一か、連続量か
2. 許容できるαエラーとβエラーの範囲
3. 「臨床的に意義がある」と考える差の大きさ
4. アウトカム測定上のばらつき(分散、標準偏差)ー連続量のみ
5. 実験群と対照群のnの比:実験群1に対して対照群1が最も効率的

(臨床医による臨床医のための本当はやさしい臨床統計. p.143-144.)
これに沿って、論文を見ます。
STATISTICAL ANALYSISに次のような文を発見。
On the basis of a minimum sample size of 150 per group, the trial had a statistical power of 80% to detect a difference between the two groups in the change in carotid intima–media thickness of 0.02±0.06 mm per year, with an alpha level of 0.05. (N Engl J Med 2009;361:2113-22.)
「統計学的検出力stastiscal power」は80%と明示されていますね。
もうちょっと読み込んでみます。
1.は一次エンドポイントで触れるのでここでは置いておきます。
2.は、αエラーは0.05、βエラーは、「1-β=power」なので、βは0.2となります。
3.は、2群間の差が年0.02±0.06 mmと書かれています。
4.については、ここには書かれていません。
5.についても明示されていません。最初の"On the basis of a minimum sample size of 150 per group"あたりが関係してるかな、と思いますが。

3)一次エンドポイントの確認
これはEND POINTSとSTASTICAL ANALYSISの両方に書かれています。
まずEND POINTSには、
The predefined primary end point was the between-group difference in the change in mean carotid intima–media thickness after 14 months. (N Engl J Med 2009;361:2113-22.)
14か月後の頸動脈内膜中膜厚の群間差が一次エンドポイントとあります。
STATISTICAL ANALYSISには、
The primary end point was the change in mean common carotid intima–media thickness from baseline and 14 months, compared between the niacin group and the ezetimibe group. (N Engl J Med 2009;361:2113-22.)
とあって、こちらの方の記載がやや詳しいですね。

4)統計パターン
これはSTATISTICAL ANALYLSISにありました。
Between-group data for continuous variables were assessed with the use of a t-test for independent variables or a Mann–Whitney U test, as appropriate.(N Engl J Med 2009;361:2113-22.)
t検定あるいはMann–Whitney U検定を行ったとあります。2群の連続量の比較だからでしょうか。

今日はここまで。もう一歩踏み込んで読みたいところですが...時間が~。

NEJMのサイトはThe New England Journal of Medecineで見られます。abstractは無料で閲覧できますから、どうぞ。
抄録の日本語版は南江堂サイトへ。

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テーマ:医学英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

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